スポーツと薬剤師の意外な関係

薬剤科

20160411_pharmacy_01
きたる2020年いよいよ東京オリンピックが開催されますね。
インドア派な私にとってスポーツはするものでは無く、見るものですが心躍る素晴らしいイベントです。

しかし、良い面だけではありません。
厳しい勝負の世界ですからどんな手を使ってでも、勝ちたい気持ちもわからないでもありません。
諸部の世界に古くから付きまとうのが薬物問題、つまりドーピングです。

さてドーピングと言えばみなさん何を思い浮かべるでしょうか??

フィクションの世界ではステロイドを飲んで筋肉が急にムキムキに…なんてことは、現実には起こりませんが、確かに筋肉を増量させる薬物はあります。
医療の世界でも用いられています。
ハリウッド俳優は肉体的魅力の向上のために、服用したりしています。
ステロイドと言っても、その種類は様々で正確には“アナボリックステロイド(Anabolic steroid)”と呼ばれます。
作用としては、タンパク同化を促進します。

良くわかりませんね。
すごく簡単にいうと筋肉を増やします。

しかし!!

ドーピング検査に引っかかる薬物は何もステロイドだけではありません。

競技の直前に風邪をひいた選手が何気なく服用した、風邪薬がドーピング検査に引っかかってしまう事もあるのです。
選手の皆さんはどこに、誰に相談すればいいのか。
例えば市販の風邪薬の多くには、鼻水・鼻づまりに効く成分として“エフェドリン”という薬物が入っています。
これは鼻粘膜の血管平滑筋を収縮させ、血流を減少させることにより、鼻粘膜の充血や腫脹を軽減し、鼻閉改善効果を示すのですが、この“エフェドリン”は交感神経興奮作用を持ち、ドーピング検査で検出され実際にメダルをはく奪された選手もいます。
このように何気なく服用した薬でドーピングに引っかかってしまうのです。
これはなにも、オリンピックに出場するようなスポーツ選手に限った話ではなく、学校の部活動やクラブ活動でも起こりうる、身近な問題なのです。
でも、何がダメで何が良いのか薬の知識が無くては分かりませんよね。
そこで薬剤師の出番となるわけです。

国内でドーピングについて啓蒙活動をしている組織として、日本アンチ・ドーピング機構 –Japan Anti-Doping Agency(JADA)があります。
そして薬剤師は指定の講習を受ける事で、“スポーツファーマシスト“に認定されます。
スポーツファーマシストとは!!

公認スポーツファーマシストは、最新のドーピング防止規則に関する正確な情報・知識を持ち、競技者を含めたスポーツ愛好家などに対し、薬の正しい使い方の指導、薬に関する健康教育などの普及・啓発を行い、スポーツにおけるドーピングを防止することを主な活動とします。
薬剤師の資格を有し、所定の課程を修めた方が、(公財)日本アンチ・ドーピング機構より認定される資格制度です。(http://www.playtruejapan.org/sportspharmacist/index.html

というわけで薬物の知識をもつ薬剤師がアスリートの皆様に情報提供する事で、意図しないドーピングを未然に防いでいるわけですね。

残念ながら当院には、スポーツファーマシストは居ません。
兵庫県のスポーツファーマシストは上記のリンクから検索できますので、もしオリンピック出場を控えているアスリートの方や、競技会に出場される方が体調を崩してしまった時など、この記事をご覧の場合になり一度相談してみてください。

メニュー