心房細動治療 外科的メイズ手術 心臓血管外科 岡田 行功 ~広報誌「みどりの風」Vol.34~

心房細動治療 外科的メイズ手術 心臓血管外科 岡田 行功

外科的メイズ手術の成績

前任の施設における心房細動を合併した僧帽弁逆流に対する弁形成術の遠隔成績を検討すると、メイズ手術を行うことにより生存率、脳梗塞合併症の回避率が有意に改善したことが証明されました(図1)。外科的メイズ手術の適応について2016年米国胸部外科学会の推奨が報告されています(表1)。メイズ手術を加えることによる手術死亡率あるいは合併症の頻度は変わらないと報告されています。手術適応の弁膜症、冠動脈バイパス術症例では外科的メイズ手術が勧められます。

外科的メイズ手術の利点

心房細動からの回復率が80%で、僧帽弁、三尖弁手術ができ、脳梗塞の原因とも考えられる左心耳を閉鎖します。外科的メイズ治療のリスクは高くないので、カテーテル治療が有効でなかった症例は試してみる価値があると考えます。(表2)

治療方法

開胸、体外循環下に左心房壁、右心房壁を切開あるいは高エネルギーの高周波を当てて切開縫合と同様のラインを形成します。切開線ラインの方法はメイズ手術の開発者Coxにより進化しました。CoxメイズⅢまたはCoxメイズⅣと呼ばれるが、こうすることによって異常興奮する心房波が伝達されなくなって洞調律に回復するとされています。最近では弁膜症に合併するメイズ手術ではカテーテルアブレーションに類似した肺静脈隔離術ではなくBOX型に高周波あるいは凍結プローブで処理することが多く、この手術時間は30分程度であり、同時に左心耳を閉鎖します。

メニュー