かかりつけ医を持ちましょう!~いつまでも我が家で過ごすために~


超高齢化社会、年をとっても我が家で過ごしたいですよね。
でもよく考えてみて下さい。
腰や膝が痛くなったときに今の我が家で過ごすことはできそうですか?
玄関のかまち、階段、段差、トイレ、お風呂などなど、今は無意識に行える動作がある日突然苦痛となることが起こってくるかもしれません。
またこのご時世、子供がいても遠く離れて暮らしていることも珍しくありません。
買い物、掃除、もしかしたら入浴や排泄のお手伝いなど身近に誰か手伝ってくれそうな人はいますか?

でも安心して下さい。
今では介護保険や障害福祉の制度などで暮らしを手助けするしくみが整ってきました。
しかしこれらの制度のサービスを利用するためには、あなたの健康状態を知る“かかりつけ医”が必要なのです。

病院は嫌いだ、持病なんてない、風邪をひいたときだけ適当な病院に行くという方。
特に60歳を超えたら日頃から定期健診を受けることをお勧めします。
自覚症状のない時期から早めの対策をとることで重症化しない病気はたくさんあります。
どうせなら元気で長生きしたいという方、近くの信頼のできる病院をぜひ見つけてください。
もしあなたがすぐにでも介護保険サービスを利用したいと感じたとき、なるだけ早くサービスが利用できるように、かかりつけ医が介護保険の認定に必要な主治医意見書を書いてくれます。
日頃困っていることをかかりつけ医が知っていれば、そのことも書いてもらうことができます。

我々訪問看護サービスも利用するためにはかかりつけ医の指示書が必要です。
病気の重症度ではなく、あなたが健康であり続けるために、看護師の見守りやケアが必要と判断されれば指示書は発行されます。
訪問看護師はかかりつけ医と連携をとりながら、我が家での療養を支える手助けをします。
またお医者さんには直接相談しにくいことも、看護師を通じてなら相談しやすいかもしれません。

その他にも入院が必要になったとき、入院ができる大きな病院をすぐに受診するのではなく、かかりつけ医から紹介してもらうとよりスムーズに入院ができることが多々あります。
入院治療もできるが在宅療養も可能というときは、その病院の入院状況やマンパワーの状況によっては入院を断られるケースがあります。
しかし病院も地域の開業医、つまりかかりつけ医から頼まれると断りにくいということはよくあることなのです。

かかりつけ医なんてまだ必要ないと思っていらっしゃる方、いつまでも住み慣れた我が家で過ごすため、“かかりつけ医”を持ちましょう。
年をとっても笑顔で過ごすことができますよう、心より願っております。