あなたの脂肪肝、本当に放っておいていいの?〜超音波検査技師がQ&Aでお答えします〜

近頃、美味しい料理やスイーツの紹介番組を目にすることが多くなってきました。駅前商業ビルのケーキ屋さんが集まる一角では、夕方、多くの人たちが足を止め甘い物を吟味している様子を見かけます。
美味しいものを口にできるのは嬉しく楽しいことですが、一方で日本人に脂肪肝の人が増えてきています。

脂肪肝とは肝臓に脂肪が沈着する疾患の総称です。
脂肪肝の成因はいろいろありますが、三大原因は『肥満』『糖尿病』『アルコール』であり、脂肪肝の原因は「栄養過多」と言い換えることもできます。

最近ではお酒を飲まない人の脂肪肝(非アルコール性脂肪肝疾患)が増加傾向にあります。
この非アルコール性脂肪肝疾患の中に、非アルコール性脂肪肝炎という怖い病気が含まれていることが分かってきました。

非アルコール性脂肪肝炎とは

食物の過剰摂取で消費されなかった余分な熱量が肝臓に中性脂肪として貯められ、過剰な量になってくると肝臓の脂肪沈着に留まらず、組織の炎症を起こし線維化します。さらに進行すると肝硬変になり肝癌発生のリスクが高まります。

詳しくは、検査科過去の記事(2019年6月28日)、腹部超音波Vol.2「びまん性肝疾患(よくある肝臓の病気を超音波で見てみよう)」https://midori-hp.or.jp/examination-blog/web10_6_13/ を参照ください!!

Q.どうやって脂肪肝を見つけるの!?
A.脂肪肝の診断は腹部超音波検査で行われます

全肝細胞中の5%に脂肪沈着があれば、脂肪肝を指摘できると言われており、脂肪沈着の有無や程度の判定を腹部超音波検査で行います。
実際の超音波画像ではどう見えるかと言うと…

脂肪は超音波の反射源になるため白く見えます。そのため、正常の肝臓と比べると脂肪が沈着した脂肪肝は白っぽく輝いて見えます。
腎臓は脂肪沈着を起こさない臓器なので、腎臓と肝臓を同じ画面に並べて白っぽさ具合を比較して判定します。

一方、生化学検査では、血液検体に脂肪成分が多いかどうかを目で認識できることがあります。血液検体の上清は通常、黄色っぽい濁りのない色調をしていますが、脂肪成分が非常に多いと、明らかに白く濁っているのを認識できてしまいます。それを検査の世界では「ニュウビがある」といいます。

Q.どうすれば脂肪肝にならないで過ごせるの?脂肪肝の治療法は?
A.バランスのとれた適切な食事と適度な運動

飲酒習慣のある方は日々のアルコール摂取量を把握し、コントロールすることが大切です。
また、飲酒習慣のない方でも日常的に脂肪や糖質の多い食事の方は脂肪肝になりやすくバランスのとれた食事を心がけることが予防につながります。

バランスのとれた適切な食事と運動療法を組み合わせて継続することにより、次第に沈着した余分な脂肪の燃焼が期待できます。
しかし、治療のカリキュラムは個人個人で違いますので、コロナ太りが気になっている方や健康診断で脂肪肝を指摘されているが症状がないからとそのまま放っておいている方はこれを機に消化器内科の医師にご相談なさってはいかがでしょうか?

*記事中のお菓子は検査科の高橋技師が作ったものです