定年後も続く介護とフルタイム勤務の臨床検査技師人生

定年後も続く介護とフルタイム勤務の両立

二人で、150歳を超えた親子のお話です。

「おはようさん、大丈夫?」
病院駐車場で、母への電話。
毎朝の、安否確認です。
「うん、大丈夫」
「今日は、デイサービスやね。行っておいでね」
「行かせて貰えるの?嬉しい」
母は、アルツハイマー型認知症‥‥毎日、繰り返しています。
安心して、勤務へ入ります。

3年前、母と一緒に四国八十八箇所+別格二十ヶ寺のお遍路参りに行ってからの習慣で、
通勤中は、般若心経を大きな声で唱えています。
「恭しく、みほとけを礼拝したてまつる」・・・
「仏説摩訶般若波羅蜜多心経。観自在菩薩」・・・
「南無大師遍照金剛」
「願くはこの功徳をもって
あまねく一切に及ぼしわれらと
衆生とみなともに仏道を成ぜん」
「今日も、みんなと元気に笑顔で過ごせますように‥」
「感謝の気持ちを忘れずに過ごさせて頂きます・・・感謝・感謝・感謝」

さあ、仕事です!

仕事・・・

定年後、再雇用になってからも、以前と同じ勤務をさせて頂いてます。
夜間診、待機当番、色々な検査をしています。
検査科の皆様のおかげで、毎日充実しています。

腹部・血管・表在(甲状腺・乳腺)などのエコー(超音波検査)撮らせて頂いてます。
二十歳代、三十歳代の女性技師と三人で担当しています。
毎日、超音波検査に対して、画像・所見の検討を行います。
主治医の先生方にも、話を聞き、エコーのレベル向上に努めています。
放射線科の方にも、CTなどを教えてもらっています。
検査は、一期一会です。
色々な症例、患者と巡り会います。
学会・講習会などで知識・技術の向上に努めたり、症例検討を行っています。


[超音波検査中]

介護・・・

母は、デイサービスから帰ると
玄関先に届いている、食材とレシピをみて、夕食を作ります。

私が、仕事から帰ると、夕食ができあがっています。
(理解難しく、困って止まっている事もありますが(笑))

二人で、食事。
「今日も美味しいね」「上手に出来たね」
母は、とっても嬉しそうに、いっぱい食べます。

その後、二人で‥‥お風呂です
母は、順番に洗っていくのが、苦手・・・声かけと、ちょっとのお手伝い。
ありがとう、ありがとうって言ってくれます。

そして、体操・・
まずは、不老木(お遍路おみやげ)を踏みます。
大きな声で、壁の紙を読みながら・・・。
老化は足から 毎日不老木を踏めば自ら若返ります・・・。
「おん、かかかびさんまえい、そわか、」

それから、親子で体操を、30分から1時間します。
円背が、ますます強くなり、足も上がりにくくなって来ています。
どうか、転びませんように・・・

休みの日は・・・
どうしても、お布団から、出てこられない母・・・
あの手この手で、起こして歩かせます。
歩く事は、腸を動かせ、便秘予防になります。

今年も、三本のミニトマトを植えました
夏のお楽しみです

お遍路で頂いた、椿の実が育っています

仕事も、介護も、私にとって、普通の生活です。
私から仕事が無くなったら?
母のお世話が無くなったら?
たぶん、楽しい毎日では、無くなるでしょう!!!
これからも、笑顔で元気に、過ごして行きたいと思います。
一日一日を、大事にしながら・・・
毎日、色々な方々に支えられ、楽しく働かせて頂いています。
皆様、これからも宜しくお願い致します。