幸せな人生を送り続ける秘訣~身体も心も健やかに~

医事課

最近あるコラムと出会いました。
それは『健康の定義』という題名でした。
『「楽しい」と「幸せ」は異なります。
例えば「楽しい」はスポーツをしたり、友だちと遊んだりして、自分が楽しい気持ちになっています。
この時に幸せを感じているかもしれませんし、快楽だけかもしれません。
いずれにしても自分が中心です。
一方で「幸せ」は、例えば「自分よりも大切な人が居ること」で、幸せを感じることもできると思います。この場合、自分が中心でなく、自分より大切な人が中心になっています。
幸福になる条件が『健康』というのであれば、この場合の『健康』の定義は「身体に異常がない」ということだけではなく「心も健やかである」ということです。』

まさしく父のことだと思いました!
父は今年で80歳を超えました。
突発性難聴で片耳が聞こえていない状態で年齢的にも体のそこ、ここに何らかの異常を抱えています。
そんな父が79歳の時に「わしは80歳まで生きられない」と言っていました。
確かに、数年前自慢だった歯を治療して以来、食べ物を固いと言い出してほとんど食べなくなってしまいました。
だんだんと痩せていき、ほとんど家からも出ず筋力は落ちて歩くのもやっとの状態でした。
困った母から相談され、私はある作戦を思いつきました!
孫を使おうと。
料理を出すときに「これ孫娘が美味しいと言ってたから作ってみた」と一言添えて食卓に出す様に母に言いました。
作戦成功!孫娘に甘い父は、少しずつでも食べるようになってくれました。
が、そんな作戦がいつまでも続く訳もありませんでした。ついには「何でも『孫娘が』って言えば良いと思っているのだろう。」と言い出しました。
また食べない日々に戻りパンやうどんまでも堅いと言い出す始末…
でも私は知っていました。父の大好物のラディッシュを持って行ったとき、固いラディッシュをパリパリと嬉しそうに食べていたことを!昼食の時に隣でラディッシュを美味しそうに食べる姿を見て、そんなに固いものを普通に食べられるって、歯の治療がよっぽどショックだったんだなぁ、食が細くなったのは気持ちの問題だったのだと分かり、母にもあまり無理強いはしないように言い、本人の好きなものを好きなだけ食べてくれたら良いと思い、好きなようにさせていました。

その数か月後、父と母にうれしいお知らせが届きました。(勿論、私にもそのお知らせは最高に嬉しいお知らせ!)
私の長男に第一子が出来ると。
初ひ孫です。
実家に行くたびに、ひ孫が出来ると嬉しそうに話す父を見て、父の前では口には出しませんでしたが、もうちょっと動いたり食べたりしてくれたらなって心配していました。孫娘にも「じいちゃん、ひ孫を見るまでは元気でいてよ」と言われ「そうやな!」と言ってはいましたが、あまり言うとへそを曲げるので言えずにいたのです。
年が明け、いよいよ出産予定日が近づいてきました。
父も、毎日そわそわしていたようです。
しかし、ひ孫ちゃん予定日が過ぎても出てくる気配が全くありません。
2週間が過ぎようとした時、長男から電話があり急いで病院へ行きました。
待ちに待ったひ孫!
すぐに父と母に連絡を入れました。
泣きそうな声で喜ぶ父と母、私も思わず涙が出てきました。
父もすぐにでも病院へ駆けつけたかったみたいですが、少ししか歩けないので断念…
その代わりに山盛りの写真を送りました。
ひ孫が産まれて2か月くらい経った時に息子が実家へ行きました。
初めてひ孫に会い、恐る恐るした父(そりゃそうだ、最後に赤ちゃんを抱っこしたのは15年前)。
でも、この日がきっかけになって今までの食欲不振は何だったのかという位、食べられる様になったのです。
母も「驚くほど食べられるし、以前のように固いと言わなくなった。」と喜んでいます。
そして頑固な父にも可愛げなところも。
今まで面倒臭いと病院へも行かなかったのに、ちゃんとお医者さんの言うことを聞き、病院へも行くようになりました。ひ孫に会えるのが楽しみで仕方がないみたいです。
実家へ行くたびに思うのは、ひ孫の存在がこんなにも父を変えるとは私も母も思ってもいなかったということです。
父は80歳を超え、毎朝の日課のひ孫の写真とトークを楽しんでいます。
ひ孫の成長を生き甲斐に、いつまでも元気でいてくれたら良いなと思います。

私も勤務中に幸せだなぁ、嬉しいな、と思うことが多々あります。
その幸せの一つは、通勤途中や帰宅の時にちょくちょく見かける柴犬と飼い主さんのコンビです。
二人(一人と一匹ですが、こちらの方がしっくりくるのでそう言わせていただきます)の歩調はピッタリで、ゆっくり少しずつ歩いています。
信号を渡る途中で赤になり、渡り終わると休憩。そして三歩進んでまた休憩、と絶妙のタイミングで一緒に行動する…。
それを見ているだけでもほのぼのします。
その飼い主さんは実はみどり病院の患者さんです。来院された時に柴犬のユメちゃんの近況を聞くととても嬉しそうに話をしてくださいます。
そして、この飼い主さんの奥様もみどり病院の患者さんということがわかり、奥様にもユメちゃんのことを話しかけてみました。
ユメちゃんの名前を聞いた途端、満面の笑みに変わり、ユメちゃんが可愛くて仕方ないと幸せそうに話されているのを見て、お声掛けをして良かったと嬉しい気持ちになりました。
私はそのご夫婦とユメちゃんから頂いた幸せで心が健やかになりました。

私は医者でも看護師でもありませんが、ちょっとした声掛けや気遣いで患者さんや周りの人たちが幸せで心が健やかになるお手伝いができればなと思います。

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