おばちゃん看護師だから患者さんにできること~「老」への共感なら若いスタッフに負けないぞ~

WHOでは、45歳以上の人を初老期または向老期としています。
看護師として働いていると、入院患者さんから、若かりし頃の話を聞く機会があります。
「戦争で食べる物が無くて大変だった。若い頃は車を造っていた。最初に乗った車は白。」
「幼稚園の先生をしていた。結婚したら退職しないといけなかったから、その後は病院の託児所に勤めていた。今は年金だけが楽しみ。」
「貿易会社の代理店をしていた。楽しかった。でも、もうあかんな、ひとの世話になってばかりで情けない。病気知らずやったのに…。」

私自身、40歳も半ばを過ぎた頃からか、眼の前を「老」という文字がちらつくようになり、年老いていく親の姿や、子ども達の成長を感じる度に、その文字が更にちらつくようになっていました。
年を重ねるのが嫌なわけではありません。
だけど、少しお洒落をしてブーツを履いて歩いても、膝がパキパキと音を立てる。
おばさん体型になりたくなくて運動しようと、昔は陸上部で常に先頭を走っていたこともあり、夜にランニング。
体力には自信があったはずなのに、何も無いところで躓き、転んで1回転からの体操座り。
骨折しないだけマシですね。

人生の先輩である患者さんも、私と同じ様な思いを感じながら年を重ね、少しずつ老いを受け入れて来たんだろうなと考えると、私自身の中でも「老化」を体感して初めて、少しずつ「老」についての印象に変化がでてきました。
若い頃も患者さんの話に耳を傾けていましたが、より親身に聴けるようになっているように思います。
自分の身内だと思って接しなければ…。
実際に、患者さんに「相談しやすい」「冗談が言える」「端っこの部屋に居っても、あんたの声聞こえるから、今日出勤してるんやなて思うねんで」と言われた時は、とても嬉しかったです。
若い頃にはそんなふうに言われていたでしょうか?

自分も年を重ねることで色々なことを経験し、自分の経験も交えて会話をすることができるようになっていますし、そう思うと年を重ねるのも悪くないと思えるようになっています。
若いスタッフも増え、私達とはまた違う雰囲気で患者さんとコミュニケーションを取っています。
若いスタッフなりに患者さんに寄り添って…。
お互いがカバーし合いながら、お互いの良さが出れば良いなと思います。

患者さんにとって、入院生活は、マイナスなことばかり考えがちになります。
私は特別上手な話は出来ませんが、患者さんが短時間でも笑顔になれるような、少しでも気持ちが軽くなれるような看護師でありたいです。
身体の老いは誰にでもやってきます。
なら、今居る環境に感謝しながら今を楽しもうと思います。
美味しいものを食べて、綺麗なものを見て、旅行に行って!
心はいつまでも老化しないぞ!

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