胃カメラなんて怖くない~安心して上部内視鏡検査を受けるコツ~

私はみどり病院の外来でパート看護師として勤務しています。
入職した時、長男はまだ9ヶ月でしたが、現在は6歳になり今年小学校に入学しました。
途中、次男の妊娠、出産と産休、育児休暇をとっていますが6年目を迎えようとしています。
最近では、内視鏡の特殊検査(ESD、イレウスチューブ挿入、ERCPなど)に携わるようになり日々勉強に励んでいます。
一般的な内視鏡検査には、上部内視鏡(胃カメラ)と下部内視鏡(大腸カメラ)がありますが、
今回は当院の内視鏡検査でも一番件数が多い上部内視鏡検査(胃カメラ)についてふれたいと思います。
上部内視鏡検査(胃カメラ)とは先端にカメラのついた細い柔軟性のある電子スコープを用い食道や胃・十二指腸潰瘍を内側から観察する検査です。
挿入されると先端に装着されたカメラを通して、モニターテレビに食道、胃、十二指腸の内部が映し出され直接観察し診断できる検査です。異常所見がある場合などには精密検査を追加することもあります。

当院では検査前に患者様と相談をして経口内視鏡(口から挿入するカメラ)と経鼻内視鏡(鼻から挿入するカメラ)を選択していただいております。
胃カメラで苦しい思いをされた方には経口内視鏡に比べて苦しさや痛みの少ない経鼻内視鏡をお勧めしています。
特に検査に辛いイメージをお持ちの方や一度検査を受けて辛かった経験のある方は胃カメラを気楽に受けるのは難しいと思います。
そのような場合は、希望があれば少量の鎮静剤を使用し、検査中は軽く眠った状態で検査を受けて頂くこともご案内しています。その場合は、検査後に院内で充分休んでからの帰宅となります。

そこで今まで胃カメラ検査で辛い思いをし検査に対してちょっと怖いな、やりたくないなとマイナスイメージをお持ちの患者様に少しでも気楽に検査を受けて頂く為のコツを教えたいと思います。

①肩と首の力を抜いてリラックスする。

いざ検査となると緊張で身構えてしまいがちですができるだけリラックスして頂くことが大切です。

②呼吸をゆっくり行う。

ゆっくり鼻から息を吸い口から吐く。
息を吐く時は指先まで力を抜くようにゆったりと数回繰り返し行うのがポイントです。
いわゆる深呼吸です。

③唾液は口の外に出す。

カメラが挿入されている時は麻酔をしていても、のどの違和感は完全にとれません。
のどに溜まった唾液は飲み込むと麻酔の効果でむせやすくなっています。
唾液は口の外に流しだすようにするとのどの違和感は少し軽くなります。

④目を開けてモニター画面を見る。

検査中はモニターの画面がご覧になれますので目を開けてモニター画面をご覧下さい。
医師より適宜説明をしてくれます。
モニターではご自身の胃の中の状態を見る事が出来ます。
のどの違和感だけに気持ちが集中せずに少し楽に受ける事が出来ると思います。

何より、みどり病院では検査経験豊富な内視鏡担当医が行いますし、看護師もすぐそばで介助しています。
常に患者さんの状態に気を配り、様々な状況に対応できるようにしていますので、どうぞ安心してお任せ下さい。

いかがですか?少し不安はとりのぞけたでしょうか?

※こんな症状のある方は内視鏡検査を受けましょう!

・みぞおちのあたりに痛みのある方
・胸やけ、胃もたれ感のある方、食欲不振、体重減少のある方
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍の既往がある方
・下血や黒い便がある方。(特にこの場合は胃や十二指腸からの出血の可能性が考えられる
 症状なので、早く受診し、緊急検査を受けて頂くことをおすすめします)

これ以外でも気になる症状のある方はまず受診することが大切です。
医師に相談をし、きちんと調べることで症状の原因を特定し、病気を早期発見することで。
少しでも早く適切な治療を開始することが出来ます。
早期発見、早期治療が重要なのです。
もしも今、体調で気になることはあるけれど、不安から病院にいくのを迷われている方は、胃カメラへの不安を取り除いて、一歩踏み出してみませんか?