内視鏡室看護師のキャリアアップ〜内視鏡技師の資格をとるために〜

看護部/外来

こんにちは!みどり病院の外来に勤めて、丸3年を迎えようとしている看護師です。
勤め始めて半年程経った頃から外来業務と内視鏡業務を担当するようになりました。
以前勤めていた病院でも内視鏡業務を担当することはありましたが、みどり病院で本格的に携わることとなりました。
当院は100床程の病院ですが、内視鏡業務では、通常検査、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)等の内視鏡的治療、PEG管理、イレウスチューブの挿入等があり、様々な検査や処置の経験が積めます。ESDやERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影)などの胆・肝・膵領域の検査や治療では、症例により直接介助につくことができ、処置具を触ることが好きな私にはうれしい限りです。大規模病院等では内視鏡検査担当の看護師は看護業務に専念する事が多く、直接介助につけることは当院で内視鏡業務の醍醐味かもしれません。
その分、医師から看護師に求められることも多くなりますが、日々自身の成長を実感できます。
処置具に関して機能はもちろんのこと、それぞれの特性やサイズ、内視鏡のカメラとの組み合わせなど、今まで持ち合わせていなかった視点も必要となり、医師に頼り切らず自分で考える力も養えます。定期的に行われる内視鏡室のカンファレンスでは、症例検討や予定検査の打ち合わせ、実施した検査や処置の振り返り等をテーマとし、医師から内視鏡検査の前後も含めた治療戦略や、使用する処置具の選択基準や使用方法等の話もあり、新たな知識を得る機会となり内視鏡の世界が広がっていきます。
内視鏡業務に携わり始めた当初は通常検査の介助が主でしたが、徐々に特殊検査の介助につく機会も増えました。新たな検査や処置につくたびに緊張はありましたが、地道に経験を積むことができました。以前から「内視鏡技師」の資格について興味があり、入職時にはみどり病院では既に2名の内視鏡技師が活躍していました。私の内視鏡への更なるスキルアップを図りたいとのモチベーションに、技師免許への挑戦は欠かせないものとなっていました。そして内視鏡業務の経験年数が2年を経過し、当院の内視鏡認定医からの推薦状もいただけることとなり、技師免許の受験資格を満たすことができまた。
久々の受験勉強は仕事との両立で思い通りにすすみませんでしたが、受験用の専用テキストや消化器関連の参考書をレポートにまとめて覚えていきました。試験の出題範囲には、消化器関連の臓器や症状の英語も含まれ、ピロリ菌の名前の由来など思わぬ知識も増えました。
ピロリ菌は胃の出口である幽門と呼ばれる場所に生息することが多く、胃酸の酸性成分から身を守るため自身でアルカリ成分のアンモニアを発生させて生き延びています。その幽門と呼ばれる場所は英語ではpylorus(ピロルス)と言われ、それが名前の由来です。意外な名前の由来に納得でした。このように知識を深めていくと、新たな発見がたくさんあり、普段の検査や患者さんとの関わりにも楽しさが増し、内視鏡検査やカンファレンスで医師から聞く話がより理解できるようになります。
内視鏡技師の試験は年1回東京で行われ、受験者は全国から毎年1500名ほど集まります。大阪でもしてくれたらいいのに…。試験時間は2時間で、マークシート方式です。消化液や酵素やホルモンなどの生理学も試験範囲に含まれ、ペプシン、アミラーゼ、ガラクトース………endless……のカタカナとの格闘は大変でした。
会場へはモノレールの「ゆりかもめ」に乗って行かなくてはならず、途中に「お台場」や「レインボーブリッジ」を眺め、東京駅からモノレールへの乗り継ぎの電車の中でもテレビでしか聞いたことがない「銀座」や「新橋」などの駅名を耳にし、完全に「お上りさん」状態でした。無事に、迷子にならず会場に到着し、試験を終えることができました。午後からの試験だったので日帰りでの受験としましたが、計画を立てれば観光も兼ねることが出来そうです。偶然にも、以前勤めていた病院の同僚も同じく試験を受けており、試験終了後に一緒に食事をして、定番の「東京ばな奈」を購入して帰路につきました。試験後暫くして、予定より早く届いた薄い封筒の通知にかなりドキドキしましたが、無事合格しており安堵しました。
資格を取得すると、医師の指導のもとカメラを持つことが許可されます。実際、PEGを造設する処置の際に持つことがあります。カメラを胃の中で移動させる操作はせず保持するだけですが、ただ持っていればいいという訳ではありません。胃は完全には止まることはないので、処置中カメラからの画像は微妙に変化していきます。その際、視野を保つための操作(アングル調整)は必要となります。そこで、この苦境を乗り越えるべく「胃」の模型を作ってみました。実際、カメラが胃の内部をどのように画面に映し出しているのかを知るために。今まで、検査中に見る画面が胃のどの部位を映し出しているかは、おおよそ知ることは出来ていましが、胃の中でのカメラの向きや位置と、実際の画面の関係は分かっていませんでした。こんな物を作る人が他にいるのかと探してみると、他の病院の若手の医師が、自身で作成した模型で検査手技の技術の向上を目的とする内容で研究発表されていました。仲間はいるものです。ついでに、ERCPの直接介助の手技練習につかえればと、十二指腸・胆管・膵管等をストローとペットボトルで作った模型も作ってみました。ここまでくれば、内視鏡にますますハマっていくのも時間の問題です。
今後も、内視鏡業務へのモチベーションを上げ、更なるスキルアップを目指して、学ぶことを楽しみながら精進していきたいと思います!
どなたか、一緒に内視鏡業務に役立つ模型の第3号を作ってみませんか???

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