骨折①~レントゲン写真で必ず骨折が分かるわけではない!?~

放射線科

骨折の種類

~原因による種類~
・外傷骨折:外から力が加わったことで起こる骨折のことをいい、転倒、転落、衝突、交通事故などによるものが多いです。

・疲労骨折:同じ部分に繰り返し外力が加わることで起こる骨折をいい、弱い力が連続して加わることで金属疲労のようにその場所が脆くなっていきます。
女性に多いことも特徴のひとつです。

・病的骨折:骨肉腫、骨形成不全症、副甲状腺機能亢進症などの病気によって骨の耐久性が低下することで起こる骨折をいい、健康な骨では問題のない軽微な外力でも折れやすくなります。

~完全性による種類~
・完全骨折:完全に骨が断裂し、連続性を失った骨折をいいます。

・不全骨折:完全に骨が断裂していない、部分的に繋がっている骨折をいいます。
骨にヒビが入った状態の”亀裂骨折”、骨本体(骨の内部)は折れていても外形的には変化のない(骨膜に損傷がない)状態の”骨膜下骨折”などがあります。

レントゲン写真と骨折の関係

外傷などにより骨折の疑いがある場合、まずレントゲン写真を撮ることが多いのですが、「レントゲン写真を撮れば骨折がわかる」と思っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか?
結論からいいますと、「レントゲン写真で100%骨折が分かるとは限りません。」
上記の”骨折の種類”の中でも紹介致しました完全骨折は、そのほとんどがレントゲン写真で確認することが出来ます(図1)。

しかし、不全骨折といわれるヒビなどはレントゲン写真で確認できない・骨折しているとは言い切れない場合が多くあり、疲労骨折もこれに該当することがほとんどです。
しかし、骨折が確認出来なかったから安静にしなくてよいなんてことはありませんし、可能であるならきちんと骨折なのか骨折ではないのか知りたいですよね?
そこで、行われるのがCTやMRIといった検査になります。
CTではあらゆる方向からの断面を見ることが可能であり、また3D処理を行うことでより立体的にみることが可能となります。
MRIでも様々な方向からの断面を見ることが可能であり、炎症反応の描出にも優れているのでレントゲンや場合によってはCTよりも骨折を確認しやすいことがあります。
詳しくは次回更新の記事でご紹介させていただきたいと思っておりますので、是非ご覧下さい。

レントゲン写真で骨がなぜ白く写るのかについては、以下の記事をご覧下さい。
~骨のレントゲンのあれこれ~
http://midori-hp.or.jp/radiology-blog/bone_xray/ 

~おまけ~

・脱臼について・
転倒や衝突による衝撃などによって関節に大きな力がかかり、関節を構成する骨同士が本来ある位置から逸脱し、正しい位置関係を失った状態を言います。
脱臼はどの関節でも起こるもので、肩関節、股関節や指の関節などでも起こります。(図2)

脱臼はただ関節が外れてしまっているだけではなく、関節を支えている靭帯が損傷を受けている場合や、脱臼骨折と呼ばれる靭帯損傷にとどまらず骨折にまで及んでいる場合もあるため、むやみに引っ張って元に戻そうとはせず整形外科に受診し、適切な治療を受けることをおすすめ致します。

次回は、CTで見る骨折についてご紹介させていただく予定ですので、是非ご覧下さい。

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