骨のレントゲンのあれこれ

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なぜ骨が白くうつるのか?

骨のレントゲンというと、脊椎や四肢(手や足)があげられます。
肺や空気などの密度の低いものはX線吸収が少なく透過しやすいため黒っぽく写りますが、骨などの密度の高いものはX線吸収が高く、透過しにくいため白っぽく写ります。
また、原子番号が大きいほどX線吸収が高いとも言われています。
人の体はH(水素)、O(酸素)、C(炭素)、N(窒素)など様々な元素で構成されており、人の骨を主に構成するCa(カルシウム)は原子番号が20と人体を構成する元素の中でも原子番号が大きいため、人体に存在する臓器に比べ、X線を良く吸収し白く写ります。
ちなみに、X線のX(エックス)には未知という意味がこめられているそうです。

骨のレントゲンで何がわかる?

外傷時の骨折や脱臼の有無、異常な歪み、椎間板の広さ(ヘルニア)、関節炎(リウマチ)、腫瘍などの診断に用いられます。

リウマチ・膠原病とレントゲン写真の関係

みどり病院では、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどに代表される膠原病の診断・治療を専門に行うリウマチ・膠原病専門外来を開設しているので、今回は「リウマチ・膠原病」とレントゲン写真の関係性について紹介したいと思います。

リウマチの病期はレントゲン写真によって分類されており、Steinbrockerの重症度分類によると、stageⅠは骨多孔症、stageⅡは骨びらん、stageⅢは変形、stageⅣは強直性変化となります。
一般に慢性関節リウマチの診断には、手のレントゲンが写真上の変化が本症の診断に特異性が高いため多用されますが、早期にはその変化が乏しいなど問題点も残っています。

何か気になる点がございましたら、当院リウマチ・膠原病専門外来にお気軽にご相談ください。
膠原病についての詳細は、当院ホームページの「リウマチ・膠原病」をご覧ください。
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