認知症になっても地域で支えられるまちへ ~オレンジリングって?~

地域連携室

地域連携室では、院内外の研修会に参加しておりますが、コロナ禍ということもあり、現在、ほとんどの研修会がオンラインによるWEB研修となっております。先日は、「認知症ケアについて」という研修を受講しました。それを機に、今回は認知症に関することをテーマに取り上げてみたいと思います。

認知症は、誰でもなる可能性のある病気であり、決して他人事ではありません。平成29年度高齢者白書によると、2012年は認知症患者数が約460万人、高齢者人口の15%という割合だったものが2025年には5人に1人、20%が認知症になるという推計もあります。
認知症になる方が増え続けていく超高齢社会の中で、どうすればいいのか・・・?とても難しい問題です。認知症になった方、そのご家族という当事者だけでの解決は困難であり、介護の専門職の力が必要となってきます。それでも日々生活を送る上で、買い物がうまくできなくなったり、道に迷ったりすることも見られ始めると、専門職の力だけでは支えることができず、地域ぐるみで認知症の方を支える仕組みが求められます。

そこで始まったのが、認知症サポーターの養成です。聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。認知症サポーターは、2005年、厚生労働省で認知症施策推進総合戦略、通称「新オレンジプラン」を発表し、「認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進」が掲げられ、同時に「認知症を知り地域をつくるキャンペーン」を認知症サポーターキャラバンと名付けたことから始まります。

【認知症サポーターとは?】

認知症サポーター養成講座(講習時間90分)を受講し、修了した人を認知症サポーターといいます。講習は、「認知症の代表的な症状」「診断方法」「予防方法」や「サポーターの役割」で構成され、受講を終えるとキャラバン・メイトを通じて、認知症サポーターの証である「オレンジリング」が授与されます。認知症サポーターは、認知症を正しく理解し、認知症の方やそのご家族を温かく見守り応援していきます。家族や友達にその知識を伝える、認知症になった方やそのご家族の気持ちを理解するよう努める、自分のできる範囲で手助けをする、など活動内容は人それぞれです。認知症サポーター養成講座の受講に関しては各自治体が窓口となっています。

【キャラバン・メイトとは?】

キャラバン・メイトは、ボランティアとして、キャラバン・メイト養成研修を実施した市町村や職域団体などと協働で、認知症サポーター養成講座を開催し、講座の講師役となり認知症サポーターの育成を行います。講座開催をきっかけに、住民から相談を受けたり関係機関との連携を図ったりすることを通し、地域のリーダー役となる役割が期待されています。キャラバン・メイトになるには、自治体または企業・職域団体が実施するキャラバン・メイト養成研修を受講する必要があります。

【オレンジリングとは?】

オレンジリングは、認知症サポーターの目印です。認知症サポーターの証であると同時に、認知症の人と家族を温かく見守る「応援者」であり、温かさを感じさせるオレンジ色は「手助けします」という意味をもつともいわれています。

私自身、以前、商店街店舗で働かれている方々を対象とした認知症サポーター養成講座開催に携わることがありました。日頃より関わりのある、より身近な地域住民だからこそ認知症で困っている方に気付くことができ、介助や保護にも繋がる事例もありました。一人ひとりが認知症に対する理解を深め、認知症の方やそのご家族を見守り支援していくことは、みんなが安心して暮らすことのできるまちへと繋がっていくことかと思います。

みどり病院が所在する神戸市でも、認知症の方やそのご家族が安心安全に暮らしていけるよう『神戸モデル』という施策を平成31年4月より本格実施しています。認知症の早期受診を推進するための「診断助成制度」などがあり、みどり病院でも認知症の疑いの有無を診るための検診をさせて頂いております。(認知症検診の詳細はこちら “神戸モデルHP〈第一段階の実施医療機関〉” )
みどり病院に通院や入院をされる患者様にも住み慣れた地域があり、認知症になっても安心して暮らし続けられるよう、これからも関係機関との連携を密にし、途切れのない医療・介護・福祉のサービスを提供できるよう努めていきます。

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