変形性膝関節症のリハビリテーション

「膝が痛い」「腰が痛い」「肩が痛い」など様々な体の痛み、年齢を重ねるほど口にされがちな痛みの訴えです。
今回は、その中で「膝」についてお話します。
膝の痛みが起きる原因は様々ありますが、来院される方は「変形性膝関節症」である事が多いです。
変形性膝関節症とは、膝関節を構成している大腿骨と脛骨の関節面を覆っている関節軟骨がすり減ってしまい、痛みが生じてしまう状態のことです。
関節軟骨は人体の関節に存在し非常にツルツルした表面をしており、関節が動く際の摩擦を軽減してくれます。
その関節軟骨がすり減ってしまい、摩擦が強くなる為に痛みが生じてしまいます。
当院に来られる患者様の訴えとしても、「歩く時に膝が痛い。」「階段を上る時に痛い。」「寝起きに布団から立つときが痛い。」などのように、膝に負担がかかる時に痛みを感じておられる方が多いです。
そのような患者様に医師より治療としてリハビリテーションの処方が出されます。
ここからが私たち、リハビリテーション科の出番となります。
まず、変形性膝関節症の程度を確認します。
関節軟骨がすり減ってしまうことで、関節裂隙と言われる関節の隙間が狭くなります。
その為、O脚またはX脚といった足の変形を伴います。
まず、その方の足の状況を確認し、痛みの出現状況を確認しながら筋力強化を行っていきます。
すり減ってしまった関節軟骨はもとには戻りません。
そこで、筋力トレーニングを行う事で膝関節周囲の筋肉が強化され、膝関節の動きをサポートしてくれる事で、動作の安定につながります。
では、筋力トレーニングの一例をご紹介します。

1.膝立てでの足の上げ下ろし

膝を立てて、反対の足を上げ下ろしします。
しっかりと膝を立てて行います。
上げる方の足は膝を伸ばし、床から15cm~20cm程度の高さまで上げます。

2.うつ伏せでの足上げ

うつ伏せの状態から、足を上げます。
太ももの後ろの筋肉とお尻の筋肉を同時に鍛える事ができる運動です。
注意:腰が曲がっている方などうつ伏せができない方はテーブルにもたれてもOKです。

3.ボールつぶし

うつ伏せで膝を立て、膝の下にボールを挟みます。ボールをベッドに押し付けてつぶし、5秒キープして戻します。
注意:踵が浮かないように気を付けます。

このような運動を寝る前やお風呂の前など、時間を決めて実施する事をお勧めしています。
それは、変形性膝関節症に対するリハビリテーションは、筋力をつけることで効果が出てきます。
そのため、即効性はありません。
リハビリの時間だけでなく、ご自分で行う自主トレーニングが重要です。
リハビリでできることは、自主トレの指導、疲労で硬くなった筋肉をほぐすこと等、主たるトレーニングの補助でしかありません。
患者様の頑張りで効果に大きな差が出てしまいます。
私たちリハビリテーション科は皆さんの「自分でできる」トレーニングを応援します。

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