第72回日本胸部外科学会(京都)に参加して 心臓弁膜症センター岡田行功

第72回日本胸部外科学会(京都)に参加して
みどり病院心臓弁膜症センター 岡田 行功

 第72回日本胸部外科学会が10月30日から11月2日までの4日間京都国際会館で開催されました。胸の臓器、心臓、肺、食道にかかわる外科領域を統合した歴史ある全国学会であります。医療安全セミナー、卒後教育セミナーが10月30日に開催され、心臓外科医の資格維持に必要な講義であったので午前中から聴講してきました。夕方には40年の僧帽弁形成術の歴史と僧帽弁形成術に用いるリング(人工弁輪)の開発で有名なニューヨーク大学Galloway教授の来日に合わせて特別セミナーが開催されました。日本での僧帽弁形成術におけるリング使用の経験を3名の外科医が発表し、Galloway教授がリングの歴史とCG Future Ring開発の経緯とその成績を講演されました。みどり病院心臓弁膜症センター長の岡田が長年の僧帽弁形成術の経験に基づいて座長を任され、1時間半のセミナーは活発な議論が展開されました。

10月31日は、心臓血管外科の仲井医師が高度三尖弁逆流に対するClover法の臨床成績を写真にあるようにポスター会場で発表し好評を得ることができました。さらに、午後には僧帽弁逆流で最も多い後尖逸脱に対する弁形成術のシンポジウムがGalloway教授と症例数の多い日本から5施設のシンポジストが議論を重ねました。このシンポジウムでは大阪市大の柴田教授とみどり病院心臓弁膜症センター長の岡田が座長を務め活発な議論が展開されました。
もちろん他の心臓血管外科領域、胸部大動脈瘤の治療成績、冠動脈疾患に対するCABGの治療成績、先天性心疾患の治療成績など広い領域で優秀な発表演題を中心に議論が行われました。

みどり病院心臓弁膜症センターではこうした国内外の関連学会に積極的に参加して弁膜症重症度の診断、治療法の選択、外科治療のタイミングと優れた外科治療法の習得に努めております。社会の高齢化に伴い高齢者の弁膜症が増えております。カテーテル治療が有効な疾患もありますが、3-5年の生存率を考えると胸を開く外科治療成績が優れていることが明らかになりつつある領域もあります。弁膜症で治療選択と治療時期に困っておられる患者様、家族の方は気軽にご相談に来院してください。

【シンポジウム 3】
僧帽弁後尖形成術の長期成績:Respect or Resect?

座長  岡田 行功 みどり病院 心臓弁膜症センター
柴田 利彦 大阪市立大学大学院医学研究科 心臓血管外科

「 Resection and Physiologic Restorative Repair of Mitral Valve Posterior Leaflet Prolapse:The Gold Standard」
Department of Cardiothoracic Surgery / NYU Langone Health, New York, US
Aubrey C. Gallowa

 

 

【ポスター5】
三尖弁・その他
「tethering を伴った重症機能性三尖弁逆流に対する clover 法の早期臨床成績」
みどり病院 心臓弁膜症センター 仲井 健朗

メニュー