認知症になっても活き活きと生活できる!知っていますか?グループホーム

初めましてこんにちは。
突然ですが、グループホームという施設をご存知ですか?

私は訪問看護ステーションで働いてまだ2年ですが、それまでは他病院の急性期病棟で働いていました。
病棟で働いている時は、退院後に施設入居される患者さんは病院にある地域連携室スタッフにほぼお任せ状態だったので、恥ずかしながら施設への退院先をあまり意識する事なく過ごしてきました。
特別養護介護施設、介護老人保健施設、有料老人ホーム・・は良く耳にしていましたが、グループホームは「そういえば聞いた事あるな」程度の知識でした。
そんな私でしたが、みどり訪問看護ステーションで働き出し、医療連携する「グループホーム希の丘」に定期訪問担当となり、現在は毎週グループホームで認知症の入居者の方々・施設スタッフの方々と関わっています。

希の丘グループホームの定期訪問を通じて感じたこと。
それは、「認知症になってもこんなに活き活きと個性を出しながら生活できるんだ!私や私の家族が認知症になった時は希の丘で過ごしたい!」という思いです。
医療連携しているからといって身内自慢では決してありません。
ただ、こんなに認知症の方にとって良い施設なのに、世間からはあまり知られていないグループホームについてもっと皆さんに知って頂きたいなと思い、今回は希の丘グループホーム施設長増坪さんにもご協力いただき、まとめてみました。

―まず、グループホームとはどういう施設かという説明をします。

グループホームとは、認知症対応型生活介護施設の事で、1997年に創立され、地域密着型サービスの一つに位置付けられています。
認知症対応型デイサービスとともに認知症の人のみを対象とする専門サービスです。
小規模で家庭的な生活環境のもと、低下した認知機能をサポートしながら本人の自己決定を支援し、出来る事や分かる事に着眼しながら、生活支援を中心とするケアで認知症の人をサポートする施設です。

入所条件があり、

①65歳以上の要支援2または要介護1以上の方
②医師から認知症と診断を受けている証明書が必要
③地域密着型サービスの為、施設のある自治体の住民票の登録が必要(原則として3ヶ月以上の在住)

です。

「みどり訪問看護ステーション」は医療提携する「希の丘」に開設時から看護師が週に1回訪問し、入居者が安心して生活できるように健康管理等をサポートしています。

―ここで実際に、入居を考えている方から頂いた質問を紹介したいと思います。

Q1:グループホームの定員は、老人介護施設とは違い、2ユニット18人定員と聞きました。少人数だなという印象を受けたのですが、理由はあるのでしょうか。
A:認知症の方は、周りの動きが早過ぎてついていけない・あれこれ刺激が多くて混乱するというような体験をお持ちです。
50人、100人の大人数施設は入居者や職員等が様々に変化し、ゆっくり休める環境ではない事もあります。
その様な環境が苦痛や不快感の原因となる事もあり、環境に適応できない可能性も考えられます。
1ユニット9人、2ユニット18人の比較的少人数では、長く生活するうちに職員や入居者同士を認識し理解し合える関係が築きやすいと考えられ、グループホームの目的である「出来るだけ家庭に近い環境で地域社会に溶け込んで生活する」事が可能になるためです。

Q2:入居時の持ち物は何ですか?
A:グループホームは生活の場所ですので、基本的には自宅で生活していた時に必要だった物を持参して頂きます。
居室は個室でワンルームです。
具体的には、ベッドや寝具、下着、身の周りの生活用品ですが、趣味や長年の愛用品も持ち込んで大丈夫です。(希の丘には足踏みミシンや仏壇を持ち込まれた方もいます)

Q3:若年性認知症の方も入居できますか?
A:介護保険の被保険者(2号も含む)で認知症と診断されている方であれば入居可能です。

Q4:看護師や医師は常駐しているのですか?
A:いいえ。
看護師・医師は常駐していません。
そのため私達、訪問看護師が1回/週訪問し、健康チェックを行っています。
また、医師・薬剤師の訪問も2回/月あり、状態が変化した時などは医師と連携を取りながら入居者の健康管理に努めています。

Q5:グループホームは医療スタッフが配置されていないとの事ですが、持病が悪化したり、急に体調が悪くなった時はどう対応されているのですか?
A:グループホーム「希の丘」と「みどり訪問看護ステーション」は医療連携体制を取っています。
基本的にグループホームとの契約で行う看護は「定期的な健康管理」ですが、入居者の方が急に体調の変化を起こされた場合、24時間休日も対応できるように体制を整備しています。
看護師の判断で医師の指示を仰いだり、看護師が医療行為をする場合は医師からの訪問看護特別指示書の交付を受けた場合は1か月の内2週間は毎日訪問が可能です。

Q6:持病があります。薬もたくさん飲んでいます。大丈夫ですか?
A:介護スタッフが管理をして内服の介助を行っています。
「希の丘」では薬剤師の定期訪問もあり、入居者の内服管理を行っています。

Q7:看取りはして頂けるのですか?
A:「希の丘」では入居者・家族が希望通りの最期を迎えられるよう、スタッフと共にその方法を考え、実現に向けて支えています。
例えば、がん末期の入居者が「このままグループホームで過ごしたい。病院で積極的な治療はうけたくない」と希望された場合は、医師・グループホームのスタッフ・看護師で看取りに向けて話し合います。
医療保険による訪問看護を実施し、看取りまでをサポートしています。

Q8:認知症の人ばかりで生活が成り立つのですか?入居者同士のトラブルは起きないのですか?
A:入居者同士のトラブルはあります。
むしろ日常茶飯事時的にありますが、皆様認知症はあっても人生経験豊富な方々ですので、年の功で自然に解決されています。
丸く収まらない時は職員が仲介に入る事もあります。
認知症による困りごとが原因でトラブルになる事が多いのですが、認知症による物忘れですっかり水に流せる皆様のご様子は吉本新喜劇のようです。

Q9:親が認知症です。グループホームの入居を考えています。まずはどこに相談すれば良いですか?
A:要介護認定を受けていらっしゃる方は担当のケアマネージャーに相談して頂く事になります。
介護認定を受けた事が無い方は、まずは主治医に相談。
または地域包括支援センターやえがおの窓口に連絡・相談を受けて下さい。

―どうでしょうか?少しグループホームのイメージができたでしょうか?

厚生労働省によると日本は高齢化に伴い、認知症高齢者は増加の一途をたどっており2025年(平成37年)には認知症患者が約700万人(約5人に1人)になると言われています。
皆さんの認知症の人のイメージはどういったものですか?
徘徊、トイレの失敗、今までの生活ができなくなった・・等でしょうか?
今まで自立した生活を過ごしていた方にこういった兆候が見られると、「もう何もできないんだな」「何も言ってもわからないんだな」と思われがちですが、それは違います。
確かに認知症になって今まで出来ていた事が出来なくなる事もありますが、完全にできる事や自己決定する能力が無くなってしまう訳ではありません。

希の丘には書道が上手な方、生け花が上手(というか師匠レベル)な方、裁縫が上手な方、一週間に読書する本の数が5冊以上の方、施設の花壇の手入れをいつもしてくれる方、細かい刺繍をコツコツと仕上げる方・・・。
皆さんそれぞれに得意な事、やりたい事をお持ちです。
そんな風に入居者の出来る事・やりたい事・分かる事に着眼しながら希の丘のスタッフは一緒に作業する事を大切にしています。
一緒に冗談を言って大笑いしたり、悲しい事があると共に涙されており、正直「あれ?親子ですか?」と思う時も多々あり、グループホーム自体が大家族になっている印象を受けます。

最後になりますが、大切な家族が認知症と診断された時に「そういえばグループホームという施設もあったな」と思い出して頂けると嬉しいです。
そして現在、認知症介護で悩んだり不安を持っていらっしゃる方は是非「希の丘」に足を運び実際の雰囲気を体感してみてください。
希の丘スタッフが笑顔で出迎えてくれる事と思います。
もちろん、私達みどり訪問看護ステーションの看護師、ケアマネージャーにも気軽に相談して頂けたら対応させて頂きますよ!

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