えっ!!!これで介護グッズが作れるの? はいっ!作れるんです! ~低コストで作れる愛情たっぷり介護グッズ~

私には、70代後半のちょっと天然 !?でおっちょこちょいでわが道を行くタイプのちょっと厄介な母ちゃんがいます(笑)。
母の事では、本当 職場の皆さんにはご迷惑のかけっぱなしで申し訳ないくらいですが、いつも「お母さんは大丈夫!?」とやさしく声をかけていただけて救われています。
日々の苦労を話し出すと長く(止まらなく)なるので、ぐっと我慢して短く母の事も話しつつ、私の作った介護グッズを紹介したいと思います。

~お薬ボックス~

昨年の6月に、膝の人工関節置換術の手術をすると決め、手術に挑み1ヶ月半のリハビリ生活を送った母。それまでも、ちょっと体調が悪くなり短期間(10日程)の入院経験はありますが、退院後はかかりつけ医に行き、お薬をもらい自己管理で服用していました。
が…膝の手術が無事に終わりリハビリ目的で転院した病院で、今まで服用していたお薬を持って来てと言われ、持って行くとちゃんと飲めていないかもしれない事が判明し、担当ナースさんから薬カレンダーの使用を勧められましたが、母は100%拒否…(認知症はないのですが、何しろ手のかかる母なので…)
このままだとマズイと思い、薬を飲んでもらう為の工夫として作成したのがこれです。

100円ショップで売っている木の箱に、同じく100円ショップで売っている靴下や下着を整理する時に使用する仕切り板を使って作った薬BOX。
これを見せた時母は、「これなら恥ずかしくない」と言いました。
見た目も少し可愛いし、パッと見た時に薬ケースに見えないのが良かったみたいです。このBOXを作るのにかかったコストは300円ほどでした。気に入っているのか、今も使用してくれています。

~日めくりカレンダー~

膝のリハビリも順調に進み、退院できることになり、7月末に退院の日を迎え家に帰った母。
ここも話せば長くなるので、グッと我慢して(笑)
せっかく退院したのに10日が経過した時に転倒し、左大腿骨頚部骨折でまたもや入院。そして、またもや手術を受けました。
術後に退院後の生活も考え、要介護認定を受けた方が良いと勧められ、要介護認定を受け退院してからは、週2回のデイサービスを利用しているのですが…
『お母さん、昨日デイに来られたので今日は無いんですが、「ずっと待ってたのに!」とデイの方に来られたので連絡しました。』と、デイのスタッフさんから電話がありました。
実家に様子を見に行くと、「曜日を間違えたみたいやねん。昨日行ったのに忘れてん。」と母。
年々、歳と共にかあちこちが弱ってきたと実感しているくせに、お酒を飲むのが好きでやめる事のできない母…。喉が渇くとお茶代わりに缶ビールを飲んだりするので、体に必要な水分量が足りずボーっとした症状からくる物忘れのようなものがあり、これは良くないと思い、デイに行く日や外に出ることを増やし、その時に作ったのが…

この日めくりカレンダーです。こちらも、全て100円ショップで買い揃える事のできるものばかりで作成し、400円ほどでした。
初めの頃は、前の日の夜に行き、次の日付と予定に変えていたのですが、母が寝る前に見て勘違いすることが判明し、毎朝「おはようございま~す。本日は〇月○日○曜日、○○がある日ですよ~!!カレンダーをめくってくださいね~!薬を日付確認して飲んでくださいよ~」とメールし、母本人でめくってもらうようにしました。
そして、テーブルに置いていても邪魔にならない大きさなので、毎日めくることで日付や曜日の間違いは減りました。

~ここからは、私が実際に訪問している患者様のお話しをさせていただきます~

~お薬ポケット~

80代女性のKさんは、状態チェックと内服確認、お薬準備、インスリン注射の見守りで月曜から土曜まで週6日訪問しています。
私が初めて訪問した頃からだと、少しお薬管理が不安なところが出てきて「飲んだのか飲んでないのか、薬がどっかに行ったみたいなの」と話される事が増えてきていました。
ずっと牛乳パックを使用して訪看スタッフが作成したお薬BOXを使っていましたが、平日は11時前くらいに訪問するので、訪問時にお昼の薬を内服して頂き、夕食後と翌日の朝食後の薬をセットして帰ります。しかし、土曜は夕食後から月曜の朝食後までの薬を準備するので、「数が多くなり分からなくなる」とのことで、何か方法はないかと試しに作成したのが…

このお薬ポケットです。こちらは、家にあった生地と紐を使用し、100円ショップで売っているビニールケースを切ってボンドで貼っただけの低コストで作成しています。
牛乳パックで作った薬BOXを寝室の方へ持って行ってしまい、どこに置いたのかわからなくなるとも言われていたので、台所の椅子に掛けられるように、そして番号を書き、上から順番に飲めば大丈夫なようにしました。他スタッフにも見てもらい、一度使ってみることに!!
ですが、初めは可愛いと快く使用することを受け入れて下さったのですが、ずっと牛乳パックの薬BOXを使用していたこと、新しいことを始めたり、新しいものを使うことに焦りや混乱を起こしやすいKさんには、このお薬ポケットを使用するのは難しいとの事で、今は牛乳パックのお薬BOXを改良したものを使用されています。
牛乳パックの薬BOXは、飲みきった牛乳パックに包装紙を貼るだけなので、コストは牛乳代くらいで済みます。

~軍手のグリちゃん~

何それっ!?って感じですよね(笑)
これは、私が訪問している、別の患者様に使用しているのですが、その方は寝たきりでご自身で身体を動かすことができず、身体が拘縮の影響で硬くなっていて手指も硬くなっています。
その為、毎日手浴や清拭を行い、指同士がくっつかないよう又、爪先の皮膚への接触防止や拘縮予防の為、タオルを使用していたのですが、タオルだと不随意運動により外れることもあり、爪などで傷ができてしまうこともあります。何か対策はないかなと考えネットで調べていたら、軍手で作れることを知りました!!
これなら簡単だし、コストも安い!!それに、指間1つ1つに挟めるし、しっかり握ってもらえて落ちないと思い、他のスタッフに相談し作ってみることに!
1作品目がこちら。

普通に売っている軍手を手首の部分をカットし、手芸用の綿を詰め、縫って親指と小指部分を内側に入れ指先部分を縫い合わせ、残り3本の指部分も内側に縫い付けただけで完成!!
介護用品のお店で購入しようと思うと、安いものでも片方だけで700~800円くらいするのが、両手分作っても100円もしないんです(^^)
作成後、患者様に使用してみたところ、少し指に通しにくいけどタオルよりは良いということで使用することに!!ですが…
やっぱり拘縮と変形もあり、手に通すのが難しいとの意見があり、どうすれば使いやすくなるだろう?と考え、指の部分を全て外し開いた状態にすれば、握らせて指間に通すだけになるから使いやすくなるのでは?
そして、2品目がこちら。

これなら絶対使いやすい!これで行こう!使ってみよう!とルンルンで持って行き、いざっ!患者様の手に装着!!
「うわっ!! 見てっ!! これいらんな! 1本多いわ!」
の声で、えっ(´・Д・)と見てみると、患者様の手の中でいい感じに握られていて指間にもきれいに入ってるんです。
入ってるんですが…隅っこで、「僕の役目がありませ~ん(≧≦)と、ブランブランとなっている親指部分Σ(°Д°;)
親指部分には本当に申し訳ないのですが…(笑)「ホントだっ!!いらないですね~」って大笑い。
良い感じと思ったのに着けてみないとわからんもんだね~と話しつつ、親指部分をチョキチョキと切って、その部分を縫い合わせてもう一度手に着け直すと、あらっ!!良い感じ!!となり出来上がったのが・・・
3作品目のこちら。

こうして改良を重ねて、私たちスタッフも使いやすく、患者様にも負担にならずに使用して頂けるものができました。
今では、他の患者様にも使用して頂いており、他事業所からもスゴイと評価して頂いています。
そして、スタッフが介護用品のカタログを見ていた時に、同じような形のものを発見したと見せてもらい、「私たちはこれを軍手で作ったんやもんね~(^^)」と話しながら、そのカタログに載っていた商品名の中にグリップと載っていたので、私たちが作ったものにも名前を付けようとなり、付いた名前が軍手のグリちゃんです。

~まとめ~

低コストで、利用する人に合った物を作ることで、自宅での生活を少しでも心地よく過ごしていただけたらと思う気持ちで、私達 訪問看護スタッフも、日々身近にある物で工夫し、「何か使えないか、作ることができないか」と工夫しています。
ちょっとした工夫やアイデアで介護者が使いやすい物、介護される方が使いやすい物が作れます。手作りすることで、購入したものよりも見た目も可愛いものやおしゃれなものになり、使うのも楽しくなると思います。
えっ!?手作りって大変やん!!と思うかもしれませんが、自分の作ったものがケアしている方に使って頂いているのを見ると嬉しくなりますよ。
「娘が作ってくれたから。」
「孫が作ってくれたから。」
「可愛いでしょ。オシャレでしょ。」
と、使う側も大切に、毎日楽しみに使ってくれるかもしれません。
皆さんも介護の楽しみの一つとして手作りグッズを作ってみてはいかがでしょうか。

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