骨折しにくい骨作りとは

現場で働いていると、脊椎圧迫骨折や大腿骨頸部骨折などを受傷し、コルセットを装着したり、手術を受けられたりされる患者さんを多くお見受けします。
骨粗鬆症による4大骨折の中でも特によく耳にする骨折ではないでしょうか。
みなさんの中には、「年だからしょうがない。」の一言で片づけている方はいませんか?
今回は少しでも骨折しにくい骨作りのために、自分で出来る3つのポイント(①食事、②日光浴、③運動)をご紹介したいと思います。

【①食事】

骨密度を低下させない食事を意識しましょう。
そこで重要となる栄養素は、カルシウム(牛乳、小魚、大豆製品など)、ビタミンD(鮭、ウナギ、サンマ、シイタケなど)、ビタミンK(納豆、ほうれん草、ニラ、ブロッコリーなど)などです。
特に骨の形成に役立つ栄養素を取ってください。
カルシウムとビタミンDを同時に取ることで、腸の中で効率よくカルシウムが吸収されます。

【②日光浴】

日光(紫外線)を浴びることで体の中でビタミンDが作られます。
上でも述べたように、ビタミンDは体の中にカルシウムを取り込む働きがあります。
夏では紫外線が強いため、木陰で30分程度、冬では紫外線が弱くなるため、30分~1時間程度を目安に日光浴を行いましょう。
屋内で過ごす時間が長い高齢者や、美容のためにと過度な紫外線対策を行っている人は、ビタミンDが不足傾向にあります。

【③運動】

骨は、負荷がかかるほど骨を作る細胞が活発になり、強くなる性質があります。
散歩や階段の昇り降りなど、無理がない中で運動量を増やしましょう。

以上、3つのポイントの他にも、骨折しないための転倒予防としての体づくり(バランス能力の向上、反射神経速度のアップ)が大切です。
難しいことではなく、普段の生活の中で、少し自分の健康を意識することから始めてみましょう。
何かご不明な点や質問がおありの方は、お気軽に当院のリハビリスタッフまでお尋ねください。