新型コロナウイルス感染拡大防止に取り組みつつ通常業務を遂行している中、8月1日に今年度の職員総会がありました。その中で、看護部は今年度の取り組みをお話しさせていただきました。
ポイントは4つ!!
毎年大きく変わることはあまりありませんが、今年度は診療報酬改定の年で、看護部として新規に何ができるか?を模索しました。高齢化が進む現在、患者様も高齢者が多数を占めています。そして、老人看護・認知症看護が今の病院における看護の中で重要になってきています。みどり病院も例外ではありません。
当院は急性期病院ですが、地域密着の民間病院で、高齢の患者様が多く治療・療養されています。高齢に伴う認知機能の低下、入院することによる不安や生活環境の変化に適応できず、せん妄症状として現れたり、認知機能の低下が進行したりします。このような認知症やせん妄に対応していく必要があると考えました。今年度の診療報酬改定では、認知症ケア加算が見直しやせん妄ハイリスクケア加算の新設がありました。
認知症ケア加算申請には、まず認知症ケアマニュアルを作成し、認知症ケアの標準化を図りました。そして、認知症看護の院内勉強会を開催しました。
せん妄ハイリスクケア加算の申請に関しては、みどり病院におけるせん妄のアセスメントシートを作成し、せん妄のリスク評価・症状のチェック・せん妄への対応が出来るようにしました。
そして、職員に周知するための院内勉強会を開催しました。看護師や薬剤師は殆どの職員が参加し周知することが出来ました。薬剤師は入院時の内服薬を確認して、リスク因子となる薬剤をチェックし医師と薬の調整をしています。看護師は認知症やせん妄症状のある患者様には、症状にあった看護計画を立案し、その患者様にあった看護を提供しています。看護師だけでなく多方面からリスク評価し、対応しています。
また、働きやすい職場環境づくりとして、「ハラスメントのない職場」を掲げ、全職員対象にアンケート調査が実施されました。看護部長からその結果に触れられたお話がありました。離職の原因は人間関係がきっかけとなることが少なくありませんから。そして、職場を良い方向に変えていくこと、仕事にやりがいを持つことが重要になってきます。
当院では、教育研修委員が中心になり部署ごとにQC(Quality Control)活動を行っています。それぞれの部署で業務内容であったり、環境であったり・・・問題点の抽出を行い改善に努めることで、働きやすい職場環境を整えています。これからもこの活動を継続していく事で更なる改善と維持を目指します。
近年、「地域包括ケアシステム」が叫ばれるようになり、一層連携が欠かせないものとなっています。地域(病病・病診・介護施設・関係機関等)との連携も勿論ですが、院内の連携、部署内の連携が取れて初めて機能すると思います。看護師は24時間患者様の身近にいて患者様を看ています。患者様がその人らしく安心して療養できる先に多職種で連携し、退院できるように支援していきたいと思っています。
新型コロナウイルス感染拡大で外部研修も軒並み中止となり、研修機会が減っています。研修体系も変わってきていますが、院内研修やweb研修、臨床体験でそれぞれ自己啓発、技術研鑽に努め、キャリアアップを図っていただきたいと考えています。
みどり病院看護部は、看護を通し
「倫(とも)に学び、倫(とも)に支えあう」
______そして「倫(とも)に成長」できる看護部を目指します。