そろそろお花見シーズンを迎える頃になりましたね!
皆さんはお花見が好きですか?
私は毎年桜の開花を心待ちにしています。桜を見ているとなんだか幸せな気持ちになります。花にあまり興味がない方も桜を見て心が癒される方はいらっしゃるのではないでしょうか?
みどり病院の周辺にもお花見スポットが沢山あり、みどり訪問看護ステーションでは桜の咲く季節になると毎年利用者さんと散歩がてらお花見に行っています。
歩ける方ばかりではなく車椅子の方や、普段外出する事がない寝たきりの方にもお声かけをしています。私一人で介助できないような時には、ご家族さんだけではなくケアマネジャーさん、看護師さんが同行してくださるのでとても心強いですし、わいわいとにぎやかになります。利用者さんも「綺麗だね」と笑顔を見せてくださるので、私はこの時間がとても好きです。
お花見は楽しいだけではなく、満開の桜が心と体に様々な効果をもたらしてくれるそうです。今回はその効果についていくつか紹介させて頂きます。
~桜の香りがもたらすリラックス効果~
桜の木の匂いには殺菌作用のある「フィトンチッド」と呼ばれる物質が含まれています。フィトンチッドを分泌することで病原菌から自分自身を守っています。この物質を私たちが吸い込むことで、興奮が抑制され精神が安定しリラックス効果が期待できると言われています。
桜の上品な香りはクマリンという成分をはじめとする数種の芳香成分です。これらには心をほぐし、幸せな気分にしてくれる作用があるのだとか。残念ながらこの物質は通常の花や葉からはあまり嗅ぐことはできません。私たちが桜の香りとして思い浮かべるのは、桜餅を包む塩漬けの桜の葉や、アンパンに使われる塩漬けの桜の香りですよね。あの香りにホッとする感じがしませんか?
~免疫力アップ~
お花見は行く前から「楽しみだな」「綺麗な桜がたくさん見られるといいな」とか思ってワクワクしますよね。このような前向きな感情は「ナチュナルキラー細胞」という細胞を増やし、免疫機能を高めてくれます。免疫力が高まると病気にかかりづらい体質になります。
たくさん笑うこともナチュラルキラー細胞が増え免疫力が高まると言われています。お花見に行って、家族や友人とおしゃべりしながら笑うことでいっそう免疫機能の向上につながりそうですね。
~桜の花のピンク色がもたらす効果~
桜といえば淡いピンク色が思い浮かぶと思います。淡いピンク色には人の気持ちを優しくする効果があると言われています。私達が職場のポロシャツを選ぶ時も一番人気はピンクで、利用者さんに褒めていただくのもピンク色が多いです。
色は私たちの心理や行動に大きな影響を与えています。色のパワーを身近に取り入れてみてはいかがでしょうか?部屋にピンク色の花を飾るのも良いですね。桜を見る時のように穏やかな気持ちで過ごせるかもしれません。
桜を見て癒されると感じていたのは、このような効果があったからなのかも知れませんね。
皆さんも桜の木の下をゆっくり散歩し、気分を和らげてみてはいかがでしょうか。
桜を楽しみながらなら疲れも忘れてたくさん歩けそうですよね。
~さいごに~
これまで一緒にお花見にいった利用者さん達をみていると、桜のおかげで笑顔が増えて皆さん元気になっているように思えます。普段なかなか予定を覚えられない方がお花見に行くことは覚えていたり、お花見の後に数年ぶりに家族で淡路までお花を見に出かけたことを嬉しそうに話したり、長期療養されていた方がお花見の外出をきっかけに再び一人で近所を散歩するようになったり、色々な「お花見効果」を聞くと、とても嬉しくなります。
お花見に行くまでの準備も楽しい時間です。お花見に行くことを目標に少しずつ屋外歩行に慣れる練習をしたり、安全に外出できる方法を考え練習しているため、お花見が終わった後は安堵感と達成感でいっぱいになります。
そして、私たちスタッフにとっても、利用者さんとのお花見は色褪せない大切な思い出です。何年たっても病院近くの桜並木を見るたびに一緒にお花見をした利用者さんの顔が浮かび、自然と笑みがこぼれます。
今年も感染対策を怠らず、皆でたっぷり桜も楽しんで、利用者さんも自分たちも明日の活力を充電したいと思います。