久しぶりにこのシリーズの続きを書きました。
前2回は島根県の東部を紹介しましたが、今回は島根県の中部辺りをご紹介します。他にも色々魅力的なスポットがあるのですが、今回行ったのはこの記事が掲載される時期とは間逆の8月の猛暑日炎天下だったためあまり回れず少なめです。もし、よければご覧頂けると嬉しいです。
〇今回はココへ!
まずは改めて島根県についてご紹介します。
下の地図の通り兵庫県からは遠いです。兵庫でも豊岡、城崎辺りの方は比較的近いかと思います。車で行く場合は5時間くらい、電車・バスは出雲市まではありますが、今回ご紹介する所までは不便なため自家用車かレンタカーもしくはタクシーなどをお勧めします。
Fig1.赤枠内が島根県
Fig2.赤丸が今回ご紹介する場所
google mapより
過去の記事も、もしよければご覧ください。
==県内唯一の世界遺産!石見銀山とは==
石見銀山は島根県大田市大森町というところにあり、「大森銀山」と呼ばれることもあります。世界遺産になったのは2007年で鉱山遺跡として、アジアでは初めて世界遺産に登録されました。名前の通り過去に銀採掘が盛んにおこなわれており、鎌倉時代の末期から昭和の初期頃まで使用されていました。江戸時代末期からは採掘量が減少し、徐々に衰退していき今は跡地として公開されています。
Pic2. 横穴式坑道跡龍源寺間歩(まぶ)
鉱山入口から3~4㎞離れたところに武家屋敷や商家などがあり、今も古い街並みが残されています。山の中にある小さな街といった感じで、観光客が少ない日はのんびりと古い町並みを観ることができます。街並みに沿って川も流れており癒されること間違いなしです。中には、カフェや家屋を公開しているお屋敷もあるので立ち寄ってみるとおもしろいかもしれません。
Pic3-6.大森街並み
そして更に1~2㎞歩くと「石見銀山資料館」代官所跡があります。
当時、銀山領の行政を司った代官所跡は門番の詰め所や仮牢などが残っており、建物は明治35年に役所として建てられたものをそのまま利用しています。中には当時の採掘に関する資料や鉱山の模型などが置いてありました。
Pic7-9. 石見銀山資料館の当時の資料と行動の模型図、銀
最初に車で行くことをお勧めします!と言いましたが、銀山から街にかけては狭い道路も多く、地元の方のみ通行可の道路も多々あるため、観光用の駐車場に車を停めて、それぞれを行き来するのは徒歩になります。なので、真夏に行くことはお勧めしません。真冬に行くこともお勧めしません。
春や秋の暖かい日に行ってみてはいかがでしょうか。「石見銀山まちあるきマップ」も公開されているためぜひご参考ください。
石見銀山世界遺産センター:散策マップより
https://ginzan.city.oda.lg.jp/highlights/walking_map/
==世界一の〇〇〇がある!仁摩サンドミュージアム==
それでは、次にご紹介するスポットは先ほどの石見銀山から車で10分程の所にある「仁摩(にま)サンドミュージアム」という施設です。砂の美術館は鳥取砂丘の所にもあり、砂で作った彫刻などを展示していますが、こちらはこの地域独特の砂をメインに砂時計などを紹介しています。
Pic10. 仁摩(にま)サンドミュージアム外観
皆さんは「鳴き砂(鳴り砂)」をご存じですか?
砂の上を歩くとキュッ、キュッと音がして鳴いているように聞こえるためこのような呼び方で言われており、このあたりの砂浜では石英粒を多く含み表面摩擦を起こした際に音を出す現象らしいです。ぜひ、音を聞いてもらいたいので動画を載せたいところですが、写真でご容赦ください。
Pic11.鳴り砂
Pic12. 10日砂時計と1日砂時計
そして、このミュージアムは様々な砂時計の展示もあり、「世界一の砂時計」も置いてあります。放射線科にも3、4、5分の砂時計は置いていますが、ここの施設にあるのはなんと「1年計」です。下から上を見上げて頂くと大きな砂時計が掲げられています。
毎年、大晦日の23時55分から5分間をかけて新しく迎える年の年男、年女の方108名で砂時計を回転させるそうです。この記事が載るころは残る砂もあとわずかです。そして、来年私も年男のため参加する権利はありますが・・・・遠くて行けません。
Pic13. 左)1年砂時計(本物)、右)同型レプリカ
当初は地元の鳴り砂を使用して砂時計を作る予定でしたが、このあたりの砂は粒が大きく1年計を作成するには10tの砂が必要となり大きさも今の10倍以上となるため断念しました。そして、今使用している砂は粒の小さい山形県の砂を使用し、砂の量は1tほどだそうです。そして、毎日2740gの砂が、コンピューター制御により落ちています。コンピューター制御なのでうるう年対応なのでしょうか。
そのほか全国各地の砂浜から採取した砂の展示や180度回転させると砂が落ちてくる砂絵の展示もあり、砂のサンプルには兵庫県の砂も多数展示され、明石の大蔵海岸や江井島、舞子、須磨のものもありました。普段はあまり興味がないのですが、じっくり見てみると、こんな近くでも砂浜によって違いがあり驚きました。恐らくこれらを集めて最適な砂を見つけ出し、1年計の砂時計を作ったのだと思います。
Pic14.全国各地砂浜のサンプル 兵庫編
Pic15.砂絵
あまり広くはありませんが、砂絵や砂時計の手作り体験等もできるので、もし機会があれば訪れてみてください。鳴り砂は近くの「琴ヶ浜」の砂浜でも聞けるので、ぜひ一度体験してみてください。
今回は、交通不便な島根でも更に不便な所の紹介でしたが、近隣には、温泉津温泉や三瓶小豆原埋没林公園、三瓶自然館サヒメルなど他にも色々観光スポットがあるので車での移動がメインで何日か滞在予定がある方は、ぜひ訪問してみてください。
今記事も最後までご覧いただきありがとうございます。