当院の看護部の目指す看護師像、それは看護部の理念にある「心温まる看護」知識、技術ともに確実で安全な、そして目配り、気配り、心配りの出来る看護を提供すること。
患者様、家族様に対して、そして職員同士の関わりの中でも常に心がけていかなければなりません。たくさんのことを教えられ、ともに共感し、支え合う、相手の目線に合わせ、寄り添っていくこと。そのことを念頭に「ともに学び、ともに分かち合う」を看護部のコンセプトとしました。その一環として私たちは、地域の人達とともに関われる看護の場として、ふれあい看護体験・復職支援セミナー・トライやるウィーク、そして、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、訪問看護の実習生も受け入れています。
ふれあい看護体験は、一般、高校生を対象に、看護の心普及事業の一環として毎年夏休みを利用して受け入れています。高齢化社会を担っていく子ども達に看護の心が多くの人に届き、安心で温かな社会が築けていくために、看護の実際に触れ、看護師の仕事への理解を深める職業体験を目的にしています。今年度も無事ふれあい看護体験が終了しました。
毎年10名前後の希望者でしたが、今年の希望者が多く30名近くの応募がありました。その理由として考えられるのは、高校生の時期から、職業意識を高めていることです。
高校1・2年生から将来どんな道に進みたいのか、自分で主体的に進学校を受験するための選択科目を考え、受験に備えているということです。看護師体験者の中には、看護職に進みたいという人はもちろん、看護師以外の医療職に興味がある人、進路に迷っているので参加したという人もいました。体験者からは、「ナース服を着て、医療の現場を実際に見学し、医師、看護師以外の多職種の人達がいることが知れた。」そして「看護師の患者さんへのやさしい声かけ、家族への配慮。テキパキとしたケアの実際から看護への道の思いが強くなった。患者さんから「ありがとう」の言葉が嬉しくて励まされた。」などの感想が聞けました。
指導する私たちも体験者や実習生の人達が病院に来てくれることで、院内の雰囲気も明るくなります。またお手本を見せなければ、という思いで緊張したり良い刺激になっています。私たちは、体験者の人たちが普段目にすることのない臨床を見ることで、生きる心や感謝の心を感じてもらえたら幸いです。また医療職に少しでも興味を持ってもらい将来への夢の実現のお手伝いをできればと思っています。そして何年か後に医療の現場でお会い出来ることを楽しみに毎年関わりを大切にしています。
実習生の人達も医療の現場で指導者から、また患者様からたくさんのことを学んでいます。
11月には、地域の中学生を対象にトライやるウィークを受け入れます。
院内はもちろん患者様、家族様そして地域の皆様と「ともに学び、ともに分かち合う」ことを目指して今後も当院看護部の取り組みを紹介させていただきたいと思います。