温活で身も心もぽっかぽか~冬を乗り切る寒さ対策〜

今年の夏は長かったですね。朝晩少し冷えるな・・・と思っても日中は暑かったり、いつまでも湿気を多く感じる日が続きました。寒いのが苦手な私にとっては、少しでも寒い期間が短ければ嬉しいのですが・・・!それでもやはり冬はやってくるようで、ある日突然に寒くなって服装に頭を悩ませた方も多かったのではないでしょうか。

日本は四季があってその時その時の季節を感じられ、趣があっていいところだと思うのですが、秋の気配を感じる間もなく、冬を迎えてしまった気がして少し残念です。
本格的な冬を迎えて、今回のブログでは、寒さ対策について取り上げてみたいと思います。

寒さ対策、というと「防寒」がまず頭に浮かぶと思います。よく、「3つの首」を温めるといいと言いますよね。そう、「首」「手首」「足首」の三カ所です。血流の多い太い血管が皮膚の近くを走っているこの三カ所を温めることで血液の巡りが良くなり、身体全体を温めてくれます。

この三カ所に加えてもう一カ所、「“くび”れ(お腹)」を温めることもいいと言われています。お腹や腰回りを温めることで腸内細菌が活発になり、身体の代謝アップにつながります。今ではかわいい腹巻きなど種類も豊富にありますので、就寝時にお腹を冷やさないように着用するのもいいと思います。

ですが、外出時に寒いからといってたくさん着込んでしまうと、電車やバスなどの移動手段内や建物内は暖房が効いていて暑かったりして汗をかき、その汗が冷えて風邪をひいてしまう・・・という本末転倒なことになりかねない事もあります。そのような事にならない為にも、簡単に調節できる物を身につける工夫が必要ですね。

ところで「温活」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?最近では「~活」という言葉がよく使われますが、「温活」とは、身体を温めて基礎体温を上げ、冷えなどの体調不良を改善するための活動の事を言います。
寒くなると、部屋の中ではエアコンを付けたりして暖を取ろうとしますが、そういった物の力に頼るのではなく、「温活」で身体の内側から自分の力で温まろう、というものです。

「温活」には、「防寒」つまり身体を冷やさない、ということがまずは大事と言われていますので、先に「防寒」について書きました。次は、身体を内側から温める、と言うことを考えていきたいと思います。

身体の内側から温める、と言うと、温かい物を飲んだり、お鍋のように温かい物を食べる、と言うことが思い浮かぶと思います。飲み物や食べ物、食材には、身体が温まりやすいといわれている物、身体を冷やしやすいと言われている物を整理してみました。
医学的な根拠や研究がまだ十分ではないものもありますが、個人的な印象としてうなずけるものも多く、「温まりやすい」「冷やしやすい」の傾向を大まかに知る参考にしていただければ幸いです。

【身体が温まりやすいと言われている食べ物、食材】

  • 肉(牛肉、鶏肉、羊肉)
  • 魚(鮭、マグロ、カツオ、サバなど)
  • 冬が旬・寒い地域でとれるもの(生姜、にんじん、れんこん、ごぼう、ほうれん草、りんご、さくらんぼ、など)
  • 未精製の食材(黒糖、胚芽米など)
  • 発酵食品(みそ、納豆など)
  • その他(ナッツ類、アボカドなど)

【身体を冷やしやすいと言われている食べ物、食材】

  • 肉(豚肉)
  • 魚介類(はも、あさり、しじみ、うになど)
  • 夏が旬・温かい地域でとれるもの(なす、トマト、きゅうり、オレンジ、バナナ、パイナップル、メロンなど)
  • 精製されたもの(白砂糖、白米、小麦製品など)

タンパク質を豊富に含む肉や魚は、タンパク質が体内でエネルギーに変換される時に熱量が生まれて身体を温めます。意外だったのが同じ肉でも豚肉は身体を冷やす傾向にあるそうです。魚では、赤身魚や青魚が身体を温める食材と言われています。

また、生姜は身体を温める食材としては代表的ですね。生姜に含まれる成分(辛み成分である6-ジンゲロールが熱を加えられることで変化したショウガオール)が、血液の流れを良くするなど身体を温める影響があるといわれています。生姜以外では、水分量が少なくてタンパク質の働きをサポートするミネラルや、血行を促進してくれるビタミンが豊富なにんじんやごぼうも挙げられます。

【身体を温める飲み物】

  • 発酵茶(紅茶、ほうじ茶、ウーロン茶、ルイボスティー、杜仲茶など)
  • 生姜湯
  • 白湯
  • ココア
  • ワイン

【身体を冷やす飲み物】

  • コーヒー
  • 緑茶
  • 麦茶
  • ビール、ウィスキー

温かい飲み物を飲む、と言うのはもちろんなので、温かいお茶などは身体を温めますが、お茶はお茶でも緑茶ではなく、茶葉を発酵させた「発酵茶」が良いとされています。紅茶は、発酵茶の中でも発酵の程度がとても高いので身体を温める飲み物ではありますが、カフェインを多く含んでいる為、飲み過ぎると逆効果になるので注意が必要です。発酵茶の中でも、ノンカフェインのルイボスティーや杜仲茶などが温活には効果的といわれています。

また、朝に一杯、白湯を飲むと内臓が温まるので良いとされていますが、飲み過ぎると、飲んだ後にだんだんと冷えた水になっていくので、逆に身体を冷やすと言われています。何事も、過ぎたるは及ばざるがごとし、と言うことですね。

コーヒーは、カフェインを含み、利尿作用があって体内の水分を排出する際に同時に体温まで逃がしてしまうので、身体を冷やすことに繋がってしまうようです。
私はコーヒーが大好きでよく飲むのですが、温活と言うことを考えると、飲み過ぎに注意しようと思います。また、冬になるとゆず茶が飲みたくなるのですが、ゆず茶は、上記には挙げられていませんが、ビタミンCを含んでいて風邪予防には良いのでおすすめです。瓶詰めで売られている事が多いので、ゆず茶としてお湯に溶かして飲むだけでなく、ジャムとしてパンに塗ったり、お肉を柔らかくするために煮込みに使用したり、いろいろな方法で楽しめます。

食べ物や食材で、身体を温める、冷やすという感覚は普段あまり持たないかもしれませんが、その食べ物、食材が持つ栄養素やはたらきが、身体を温める作用があると言うことが分かれば、少しだけ意識を持って普段の食事にとり入れることで「温活」ができると思います。
また、身体を冷やす食べ物とされているものでも、食べるときに加熱するなど調整をしてとり入れて、身体を温める工夫をしてみるといいと思います。

今回取り上げたのは、ほんの一部です。積極的に「温活」を取り入れて、身体を内側から温めて、寒い冬を元気に乗り切っていきましょう。