去る9月19日、吉田郷土館にて「認知症・個人情報」と題しての職場内研修を開催しました。
私たちは日頃から認知症の利用者様に接する機会がありますが、誰しも一度は認知症の方に対して「どう接すれば良いのか」「どうしたらわかってもらえるのか」というようなことに悩んだ経験を持っています。
そんなとき、私たちはとかく自分たちのおもいを一方的に伝えようとしがちですが、実はそれ以上に、私たちが利用者様のおもいに気付き、より「その人らしく」暮らせるように、傾聴と共感の心を持って接することがとても大切です。
例えば、徘徊にも人それぞれの「見えない理由」があります。ある方にとっては、徘徊することで緊張をほぐし、自分が「わからない」という現実から気をそらし、何かしている気持になれて、何をするつもりだったかは思い出せないけれど、なぜかイライラが発散されるという効果があるのです。
そういうことを理解するためには、やはり常日頃から利用者様の行動について「なぜ?」という気持ちを持つと共に、その方の暮らしぶりや人生を知ることから背景を探り、原因を掘り起こす作業が必要になるのです。
この研修ではそうした認知症の利用者様との向かい合い方などについて、情報をみんなで共有し一層スキルアップすることを目的に開催しました。また、そうしたケアを行う上で知り得た情報は利用者様の個人情報です。絶対に漏えいするようなことがあってはなりません。当日は個人情報の取扱いルールについての周知徹底も併せて行いました。