とっても優しいKさんのこと


Kさんはとても優しい方です。
いつも同じユニットの男性に優しく声掛けをされています。
「おじいちゃん、どうしたの?」
「どこか痛いの?」と・・
その男性も、Kさんの声掛けに穏やかな表情で応えておられます。

Kさんが入居されたのは昨年の8月でした。
Kさんは希の丘では一番若い女性です。
Kさんのご主人は入居までの間、色々な想いでKさんと暮らしてこられました。
H23年ごろ、Kさんの症状が出始めてから、H28年夏、病院に行くまでの間、ご主人がご自身で備忘録としてスマホに日記として付けていたメモを拝見させていただきました。
とても頑張ってこられたこと、我慢してこられたこと、Kさんの為に出来ることを探していたこと、などが見て取れました。
ここへ入居されるにあたりご主人はかなり悩まれておられました。
“まだ家で暮らしていけるのではないか?”
“自分が見放してしまえばKさんはどうなるのか?”
“でも、自分自身がこれ以上Kさんに対して憎しみを持ちたくない”
・・・そんな想いを話してくださいました。

色々話していくうちにご主人も納得されこの希の丘に入居となられました。
入居当初、ご主人は
“これで良かったのだろうか?”
“やっぱり連れてかえろうか?”
など言われておられましたが、今現在はKさんがここで暮らすこと、ご主人はご自宅で暮らすことを納得されておられるようです。
そしてご主人は週2回、ホームに来られ、Kさんと一緒に昼食を召し上がり、買い物に出かけられ、部屋の片づけをされ、ゆっくりすごされる、そんなペースで過ごしておられるようです。
ご主人の備忘録に記されていることと同じようなティッシュを丸める行動、すぐに忘れてしまうことなどは入居されている現在も変わりませんが、ここでの暮らしも8か月が過ぎ、Kさんも時々は険しい表情で歩かれたりすることはありますが、スタッフが声をかけると、玄関の掃き掃除を熱心にお手伝いしてくださったり、花の水やりをしてくださったり、ご主人と一緒に買いに行かれた犬のぬいぐるみに優しく話しかけたり・・日々暮らされておられます。

とっても優しくて、素敵な女性です。
いつまでもご主人と仲良く・・・