「ただいま! いってらっしゃい!」と、ちょうど小学校から帰宅した4年生の三女が、夜勤に向かう私に声をかけてくれます。
今は笑顔で送り出してくれますが、3年前は違いました。
先月まで幼稚園以外はずっと一緒にいたのに、なぜ急にお母さんが帰ってこないのかと、一年生の三女なりに感じることがあったのでしょう。「お仕事に行かんといてほしい」という言葉に、幾度となく後ろ髪を引かれたことを思い出します。
こんな一言の違いからも、日々の子供の成長を感じます。
子育てと仕事の両立は、世の働く母たちの大きな課題ですよね。
子育てを優先すると職場に迷惑がかかる。
仕事を優先すると子供に罪悪感を覚える。
大小の違いこそあれ、そんな経験をしたお母さんは多いのではないでしょうか。
私もそのなかの一人です。
昨年、特に問題なく仕事も生活も送れていると思っていたら、突然、子育ての壁にぶつかりました。
困っている子供のために時間を割きたいのに、仕事に行かなければならないという葛藤がしばらく続きました。
「いつまでこんなしんどい思いをするんだろう」と、出口の見えないトンネルのようです。
きっと壁をひとつ乗り越えても、乳幼児期・学童期・思春期それぞれに、新たな壁が出てくるんでしょうね。
でも、出口のないトンネルはありません。
自分の予想より長くても、必ず出口はあります。
そして何より、子供たちは成長していて、「いつまでも同じ」ではないはずです。
今は目の前の壁が大きすぎて前が見えないかも知れないけど、気づくと子供たちのほうが、壁より大きく成長してくれていると信じています。
それまで子育てに負担を感じていたはずが、そのうち自分のほうが子供の成長を妨げていたなんてことにならないよう、私自身も成長する必要がありそうです。
そのために、私には仕事が必要なのかもしれません。
子供たちが巣立った後の自分に自信が持てるよう、「今」を頑張っていきましょう。