霜月、
『朝晩はよう冷えるわ』と言うお声が聞こえる季節になりました。
立冬を迎え暦ではもう冬ですね。
毎週3回透析に通われているMさん。
いつもご主人が付き添われています。
何度も顔を合わせているうちに、そのご主人に親しくお声をかけて頂くようになりました。
「今日は何か良いことあったんか?」
「昨日はすごい風やったな。飛ばされへんかったか?」
いつもユーモアを交えてお声を掛けてくださるのが、とても楽しみになっています。
そんな患者さんが来院し、最初に接するのも、病院を出る際に会計をしてお見送りするのも受付です。
そして、診察までの時間、検査の結果待ちの時間、会計までの時間、病院に来られて一番長く居るのが待合です。
私たちが働いている受付は患者さんの待合席の目の前にあり、患者さんから「おはようさん」とお声をかけて頂いたり、患者さん同士が顔見知りの方と仲良く歓談される様子、年配のお母様の手をひく娘さんの姿、甲子園の頃には地元の高校を応援する臨場感、「ありがとう」と笑顔で帰って行かれる姿を身近に感じることが出来ます。
そんなみどり病院の待合の風景を見ていると、ふと、昔学んだこんなフレーズが頭に浮かびました。
「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは~」
(花は満開の時だけを、雲は曇りがないのだけを見るものであろうか。いや、そうではない。降る雨に、見えない月のことを慕い、今にも咲きそうな梢や、花が散ってしまった庭などにこそ見るべき価値がたくさんある。)
待合でのご様子から、“病気や怪我などを経験することによって、健康の有難さや、隣人の心配り、家族の暖かさを再確認できる好機がある”と教えていただいています。
では、待合から見た受付の景色はいかがでしょうか?
混雑時には、ついつい私はシーサーのような顔になっていませんでしょうか?
モアイの時もありますか?
もし、そうであれば、大変申し訳ございません。
お一人おひとりの小さな声に耳を傾け、そっと寄り添える、心を込めた受付でありたいと思っております。
みどり病院に来院されるみなさま、今後ともどうぞ宜しくお願い致します。