もし病院に怪しい電話がかかってきたら〜4月から病院事務員になった方へ〜

こんにちは。
みどり病院医事課事務員です。
今日は新年度を迎えて病院事務として働き始めた方のために、病院によくかかってくる怪しい電話のパターンと対応例についてお話したいと思います。
怪しい電話の対応…実務はマナーブックの通りにはいきません。
一般に公開している電話番号か、取引先等一部にしか公開していないのか等々、電話の対応のしかたは、あらかじめ決めておきたいものですが、どうしているのか…気になります。
アヤシイ電話に、どういう対応をしているかを、紹介したいと思います。

●パターン1(電話する約束をしたという電話)
相手 「○○と申しますが、××さんはいらっしゃいますか?」
私 「恐れ入りますが、どちらの○○さまでしょうか?」
相手 「失礼しました。私、□□の○○と申します。」(私用という場合もある)
私 「どういったご用件でお電話頂きましたでしょうか?」
相手 「この時間に電話をする約束をしています。」(先物取引、証券の案内などの営業の電話の場合もある)
私 ××さんに確認すると、「そんな約束していないし、そんな人は知らない。」と返答あり。
私 「あいにく××は外出しておりますので、 折り返し××からお電話差し上げるということでよろしいでしょうか?」
相手 「それでは結構です。(ガシャン)」

「お願いします。連絡先は~です。」という場合もありますが、確認すると、ほとんど、そんな会社、そんな人は知らないという答えが返ってきます。
用件を聞いて、概要を言わないのは、まずアヤシイ電話と見てよいのではないでしょうか。
私用でかけてきたという場合もあるので一概には言えませんが。

●パターン2(名前を忘れてしまったので教えて下さい)
相手 「○○の××と申しますが、~社のセミナーに参加した際に、そちらの病院の40歳位の背の高い先生とお話をしまして、ご連絡を差し上げると申していたのですが、お名前を忘れてしまいましたので、教えて頂きたいのですが。」
私 「それだけの情報ではお答え致しかねますが。」
相手 「循環器内科のお医者様だと伺いました。名前を聞けば思い出せると思うので、該当しそうな方のお名前をおっしゃって頂けないでしょうか。」
私 「申し訳ございません。当院ではそういったご質問にお答えできないことになっておりますので、先ほど頂いた御社名とお名前を該当しそうな先生にお伝えしまして、心当たりがありましたらこちらからご連絡させて頂きます。ご連絡先を教えて頂けますでしょうか?」
相手 「連絡先は□□です。」

この電話では、どうして容姿や職種(専門科目まで)を知っているのに名前だけわからないのか?そして名前を教えて欲しいというのがどうもアヤシイ。ということが引っかかって上記のような対応をとりました。
「アヤシイ電話があったら、その場では回答せず、相手の連絡先を聞き、こちらから折り返すようにする。」ということにしています。

アヤシイ電話の対応で一番悩むのは、相手がもしかしたら、本当に知り合いかもしれないといったことの判断がつかない場合です。
知り合いであった場合、無下に断ったり、つっけんどんな対応をしたりすれば相手の心象を害しかねません。
そういった悪影響を及ぼさないようにするには、電話口で判断に迷い、しどろもどろの対応をしたり、不用意に社員の情報を教えたりするのではなく、自分で判断できないことについてはいったん用件を預かり、きちんと対応できる人にその用件を託すなり、判断を仰ぐなりすることです。

どんな電話であれ、電話口ではあくまでも誠実に相手に対応することが大事だと思います。
たとえそれがアヤシイ電話でも。

電話の受け答えの良し悪しは、病院の第一印象を左右します。
「なんだかアヤシイ」という先入観を持って応じるのは良いこととは思えません。
その上で、社員を狙った資格商法等、悪質な電話があることは、知っておきたいものです。
本当に迷惑な、あるいはアヤシイ電話だとわかった時は、毅然とした態度で、「お断りします」と電話を切ることも必要です。
だけどそんな時だって、乱暴な態度を取っていいわけじゃない。(そうしたい気持ちは、存分に・・・)
病院宛の電話を受ける時は、自分が病院の代表となるに等しいのですから…。
私はそう思っています。