笑顔の連鎖

私は昔から笑い上戸です。友達や家族からゲラだと言われ続けております。ゲラって関西人しか言わないんですかね?とにかく昔からちょっとしたことですぐ笑ってしまうのですが。

この前ある患者さんに「あんたよう笑うなぁ~なにがそんなにおもろいんや」と言われた事がありました。

本人確認のためにお渡ししている受付票をお会計の際に回収しているのですが、
「受付票お持ちですか?」と聞くと、
「いや、ないなぁ~貰ってへんのちゃうか~」と言われたのでその方をよく見てみると、服の胸ポケットにしっかり折りたたんで入っているのが見えました。

「多分、それです。」と手で示すと
「え?あ!こんなとこ入れとったか~!」と笑いながら取り出されたので、なんだかほっこりしてしまい、しばらく笑っていたらさっきのように言われました。

でもその患者さんもどこか嬉しそうな表情と言い方でした。笑顔ってほんと連鎖するんですよね。何で笑っているのか分からなくても笑っている人を見ているとつられておかしくなって来ることありますよね。

人と接する仕事をしていく中で、ゲラって得だなと思うんです。
今まで私はアパレルなどの接客業を中心に働いてきたのですが、どこで働いても「いっつも笑っているね」とか「笑っているイメージしかないわ」などとお客様に言われる事が多く、言われるたびにもっとおしとやかになった方がいいかもなぁ…と恥ずかしくもなったりしていたのですが、笑顔のイメージがついていたことは誇らしいことだなと思えるようになりました。

ここは病院なので、大声で爆笑までは出来ませんが…
ちょっとした笑いって安心感を与えたり患者さんの抱えている不安が多少は少なくなると思うんです。受付や会計の短い時間の会話でも真顔で淡々と話されるより微笑みながら優しい口調で話しかけられた方が嬉しいですよね。

アパレルの仕事をしていたときは、コーディネートを提案したり会話を弾ませて、わくわくして来られたお客様の楽しそうな気持ちを “増やして” 笑顔で帰って頂きたいと思って働いていました。
病院の受付をしている今は、患者さんが持っている不安を少しでも “減らして” 帰って頂きたいと思って働いています。

私は医師や看護師のように治療やケアなどは出来ませんが、何かを聞きたそうにしている方がいたら、こちらからお伺いをしたり、建物の中で場所が分からなくて迷子になっている方がいたら口で説明するだけでなく実際に一緒に行ってご案内したりしながら、患者さんが病院にいる時間を少しでも安心して過ごせるよう心掛けていきたいです。

小さい事ではありますが、これからも患者様の声に耳を傾け自分なりに寄り添っていけたら、と思っております。