平成30年度「保育所保育指針」について
みどり保育園は保護者に向けて毎月「ほいくえんだより」を発行しています。
「ほいくえんだより」の中には、行事予定や各クラスの月間目標や保護者に向けてのお願いやお知らせを掲載させて頂いています。
「ほいくえんだより」の内容が今年度から変わった点があるのですか、皆さんお気づきになりましたか?
Q:「え?何も変わってないでしょ…?」
A:いえいえ、そんなことはないですよ。
よく見るとクラスの月間目標の内容が変わりました。
今までは、保育士が子供の成長に伴って、また季節感を通して、目標(月案)が設定されていました。
今年度からはその目標を更に詳しく記入する事になりました。
<養護>、<遊び>、<生活>という項目に変更しています。
Q:「変わったって、これだけのこと??」
A:そうなのです。たったこれだけのことですが、保育園、園児たちにとって、とても重要なことなのです。
<養護>は、保育士の目線からの目標を設定し
<遊び>と<生活>は、子ども目線からの目標をたてています。
Q: 保育施設とは
A:0歳児から5歳児まで預かる「保育所」
主に3歳児から5歳児まで預かる「幼稚園」
保育所と幼稚園が一体化になった「幼保連携型認定こども園」
の3つに分かれます。
「保育所」は、『厚生労働省が管轄している児童福祉施設』であり、「保育所保育指針」にのっとって保育を遂行しなければなりません。
(ちなみに「幼稚園」「幼保連携型認定こども園」は、『文部科学省が管轄している学校教育施設』で、「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」に沿って行います)
今まで管轄が違うので、内容もばらつきがありましたが、3歳児以上を統一することになりました。
みどり保育園は、「保育所」ですので、「保育所保育指針」に沿って保育を行います。
それは保育に関する基本原則や保育の内容、子育て支援、職員の資質向上など、保育士にとっていわゆる「バイブル」的な存在です。
昭和40年8月から策定され、約10年ごとに改訂され、平成30年度は3回目の改訂となります。
Q:「それで何が変わったの??」
A:今までの保育指針は、子どもたちの発育を温かく見守り、養護する部分が大きかったのですが、今年度からは、はっきりとした目標を持ち、子どもたちを導いていく教育的な要素が多く取り入れられています。
保育所がただ子どもを預かる施設ではなく、小学校の準備教育を保育園から始めるようになりました。
保育園・幼稚園の幼児教育と小学校の教育の連携が重視されるようになりました。
特にみどり保育園は0歳児~2歳児の保育が主なので、保育のねらいを考えるのに、
「0歳児」は…
健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力の基盤を培う。
イ)身近な人と気持ちが通じ合う
受容的・応答的な関わりの下で、何かを伝えようとする意欲や身近な大人との信頼関係を育て、人と関わる力の基盤を培う。
エ)身近なものと関わり感性が育つ
身近な環境に興味や好奇心をもって関わり、感じたことや考えたことを表現する力の基盤を培う。
の3領域が新たに追加されました。
「1、2歳児」は…
健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う。
イ)人間関係
他の人々と親しみ、支え合って生活するために、自立心を育て、人と関わる力を養う
ウ)環境
周囲の様々な環境に好奇心や探究心をもって関わり、それらを生活に取り入れていこうとする力を養う。
エ)言葉
経験したことや考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲や態度を育て、言葉に対する感覚や言葉で表現する力を養う。
オ)表現
感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して、豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにする。
新しく「ともに心を育てる保育」を重点に追加され、5領域に分かれています。
これらをふまえた上で、<養護>、<遊び>、<生活>と3つに分けて、毎月また毎日ねらいを考えて保育しています。
0歳児~2歳児は特に成長の著しい時でもあります。
日々、できることが増えていくのはとても嬉しく、喜ばしく感じます。
その手助けになるように、子どもたちの成長に伴ったねらいをクラスごとで考え、子どもたちの成長を見守りながら、楽しく、安心、安全な保育園づくりを目指しています。