食事の大切さ

子どもの成長に欠かせないのが食事です。
成長に見合ったカロリーを摂取しなければなりません。
園では管理栄養士が1歳から3歳までの1食あたり300~350calで計算し、手作りの給食を提供しています。

みどり保育園では普通食だけでなく、食物アレルギーの園児に対して除去した食事も提供しています。
除去食を作るにあたっては、アレルギー食材が混入しないように普通食より先に作ります。
普通食と混同しないように、また全職員が見てわかるように、アレルギー児の給食は個別にトレーを用意し、トレーには「名前」、除去する「アレルギー食品」を記入して、します。
もちろん、食べる席も他の園児と離れて食べます。

◆『食物アレルギー』とはなんでしょう?
食物など体に害を与えない物質も異物と判断し、免疫反応が過敏に働いてしまい、その結果、蕁麻疹やかゆみ、咳などが引き起こされ、アレルギー症状が出ると繰り返し起こります。
アレルギーを起こしやすい食物は、鶏卵・乳製品・小麦などです。

◆『アレルギー食品を口にしてしまった場合』どのような症状が起こるのでしょうか?
食物アレルギーは、食後2時間以内に症状が出てくる「即時型」と呼ばれるのが一般的です。

症状:
皮膚のかゆみ、目の症状、口・のどの症状、鼻の症状、呼吸器の症状、消化器の症状、循環器の症状、神経の症状

一つの臓器にとどまらず、複数の臓器に重い症状が現れる場合をアナフィラシキーと呼びます。
アナフィラシキーに血圧低下や意識障害などのショック状態を伴う場合をアナフィラシキーショックと呼びます。
その場合エピペンを使用する場合もあります。

◆『エピペン』とはなんでしょう?
アナフィラシキーのすべての症状を和らげ、効果は5分以内に認められるが、持続時間は20分程度です。
アドレナリン自己注射で、緊急時の補助治療薬(重症になってから使用する薬ではなく、重症にならないようにするための使用する薬です)。
エピペンを使用した時は、必ず救急車で医療機関を受診しなければなりません。
エピペンを使わなければいけないほどの、重度のアレルギーの園児はみどり保育園にはいませんが、軽度でも完全除去をした食事を提供しています。

◆『家庭での食事療法で治療し克服』するには
1.湿疹がある場合は、湿疹を綺麗に治す
2.食物が関与していないかどうか判断
3.食物抗原を同定し、除去食
4.半年~1年毎に食べられるようになっているかを確認

園では、アレルギーが克服出来たら(医師の診察が必要です)保護者に除去の解除の申請書を提出してもらい除去食が終了。
みんなと一緒に給食や手作りおやつが食べれるようになります。

後日談ですが、夏休み期間に他の幼稚園から臨時でみどり保育園に登園してくる園児さん。
普段登園している幼稚園ではアレルギーでみんなと同じ給食が食べれず、お母さんが作ったお弁当を持参されているとか・・・。
でも当園ではみんなと同じ献立の除去食を提供。
みんなと同じように給食が食べれたのが1番嬉しかったと、聞いた時には園としても嬉しい限りでした。

<0歳児クラススタート>

8月から新しく2名の0歳児が入園して来ました。
2名ともすでにご家庭で離乳食は卒業し、普通食が食べれるようでした。
当園ではアレルギー食だけでなく「離乳食」も対応しています。
入園前の面接時に、今食べている食材の硬さや大きさ、まだ食していない食材などを保護者から報告を受け、栄養士さんに連絡。
入園後にはお子さんが戸惑う事がなく給食を食べれるように勧めています。
その後は、成長を見ながら保護者・担任・栄養士と相談しながら進めていきます。

◆0歳児、担任の保育士に聞いてみました。

<離乳食を始める5つの目安>

〇3か月頃~ 離乳の準備
スプーンの感触に慣れるように、初めは野菜スープや湯冷ましを分量にとらわれず、口元を濡らす程度与える。

〇5・6か月頃~ ゴックン期
子どもの様子を見ながら1日1品1さじから始める。

〇7・8か月頃~ モグモグ期、カミカミ期
軟らかく煮た固形の物を与え、「カミカミね」などと、言葉をかけながら噛むことを促す。
目安は1日2回。

〇9~11か月頃~
歯茎でつぶせる固さのものが食べられるようになる時期。
食事のリズムを大切に1日3回食に進めていく。

〇12~18か月頃
離乳食の仕上げの時期。
歯茎で噛んだり、つぶしたり出来るようになる。
1日3回のリズムを大切に、生活リズムを整えていく。
遊び食べや好き嫌い、食べムラが出てくる。

離乳食が進み、9~11か月頃は手掴み食べも出来るようになってきますが、食べこぼしや遊び食べなどで食卓や床がちらかり大変な事に・・・。
しかし、そのような行動を抑えてしまえば、食べる意欲も失うことにも・・・
両手でコップを持たせてあげたり、スプーン類を上握り持ちで持たせてあげたり、少しずつ自分で食べられるように関わっていくのも大切です。
食べさせてあげる事を続けると自分で食べようとせず、食べさせてもらい待ちになってしまいます。
すべての食べ物を子どもが食べやすく、口に入れやすい大きさや軟飯ばかりでは噛む力が身に付きにくくなるので、少し大きめにして自分の前歯で噛みちぎり咀嚼していく力を身につけることも大切です。
もし、咀嚼力が身に付かないと、普通食にした時、噛まずに飲みこうとするので、喉を詰まらせたり、飲み込めないので吐き出したりして、食事が進まなくなります。
スプーン類を持たせてあげたりしながら自分で意欲的に食べていけるような関わり方・環境を作り、楽しい食事の時間になるように努めています。
初めて赤ちゃんがミルク以外で口にするもので、慎重になったり、好んだものばかり、食べやすくしたくなる気持ちも分かりますが、しっかりと赤ちゃんの成長に添った離乳食を作って進めて行けるように心掛けたいものです。
いかに離乳食が大変で大切かがわかります。

すくすくと成長する姿が楽しみな子育てですが、離乳食をはじめ、接し方や成長具合など、悩むことが多いと思います。
もし何か悩みや心配事がありましたら、一人で抱え込まず保育園まで気軽に相談して下さい。
*ちなみに初めて食べる食材は、体調の良い、平日の午前中(病院が開いてる時間帯)に行ってみて下さい。