見えない糸に導かれ、看護助手になって

私は、今から7年前にみどり病院に入職しました。以前とは全く違う仕事、看護助手という今まで経験した事のない職業に就いたのです。
前々から、介護の仕事について友人から聞いたり、勧められたりしていたのですが、「私には、無理やわ~。」と断っていました。
そんな私が、45歳の時に縁あってみどり病院で働いていた友人の勧めで、働くことになったのです。
看護助手の仕事は、食事介助や入浴介助、おむつ交換や体位変換の介助、検査の送迎といろいろあります。仕事をしていくうちに、それぞれの患者さんに合った介助が必要な事や、医療従事者としてサービスを行わなければいけない心構えが必要であることを痛感させられました。
戸惑う事が多く、「もうだめなのかな…むいてないのかな…」と心が折れて落ち込んでいる時、私の娘と同年代ぐらいの若い先輩の看護助手さんが「大丈夫ですよ。ゆっくり覚えたらいいですよ。やりやすいように優先順位を考えたらいいですよ。」と優しく指導してくれました。本当に気持ちが楽になりました。
自分自身も介護の仕事をするならばと、ホームヘルパーの資格を取るための学校に行きながら、仕事に励みました。頭はついていかなくても、体は動くんですよね。患者さんの介護をしながらコミュニケーションを取ったり、ナースコールの対応をしたりできるようになりました。患者さんが元気になられて、退院する時、「ありがとうね。」と言われると、本当にうれしくなります。この仕事をしていてよかったと思える瞬間です。
仕事にも慣れた頃、義理の両親と同居する事になり、介護をする事になったのです。でも、この仕事をしていたおかげで、みどり病院で経験した事を生かすことができ、義理の両親を介護し、看取ることが出来ました。看護助手の仕事をしていたからこそ、優しい気持ちで義理の両親の介護が出来たのだと思います。そして、みどり病院の先生、看護師の皆さんには、両親共々お世話になり、感謝の気持ちで一杯です。これも、見えない糸に導かれて、看護助手の仕事をしていたからなのかもしれません。
人生の後半戦の年齢となり、腰が痛くなることもありますが、自己の体調管理を行いながら、日々前進していきたいです。見えない糸に導かれて…