私は専門学校卒業後、大阪の療養病院に5年間、看護師として働きました。
そこでは寝たきりの患者さんがほとんどであり、行う医療行為としては点滴や経管栄養、褥瘡処置などを行っていました。延命処置を行わないという意向を示さないと入院できない病棟であり看取りを行っていました。
その中で救命処置をほとんど行わず状態が悪くなっていくのを見ていることが多くありました。無理な延命を行わず自然経過での看取りは苦痛な表情はみられず、人生の最期を迎えるにあたって、良い選択ではないかなと心の中で思っていました。
しかし、多くの看取りの経験をしていく中で、これから看護師として一般病棟や救急などの経験やスキルを身に着けたいなど様々なきっかけがありました。また自分の地元に戻り地域医療に貢献したいと思い、みどり病院への採用応募を決めました。
6月にみどり病院に入職し、3階病棟に配属となりました。3階は地域包括病棟であり消化器や整形の患者さんを看ることとなりました。最初は疾患についても看護したことがない疾患があったり、処置においても物品が違ったり行ったことがない処置が多くありました。
毎日が勉強の日々であり、実際に処置の介助に入らせていただいた時も戸惑いや緊張がありましたが、先輩方が丁寧に教えて下さったことで処置の介助や疾患の看護も徐々にできるようになっていきました。
また最初はあまり余裕がなく患者さんとのコミュニケーションの時間が取れないこともありましたが、患者さんと話せる時間を取れるようになってくると地元の店や住んでいる地域の話になって、地元トークで話が盛り上がったりしました。以前の職場ではそのような話はできなかったので、改めて地元に戻ってきたのだと実感しました。
ナースコールが前の病院と比較にならない程多く、受け持ち患者さんの人数や看護体制の違いなど、慣れないことや日々の忙しさがありますが、患者さんがよくなって退院するのを笑顔で見送ることができると、大きなやりがいを感じ、また次も頑張ろうと思います。患者さんと自分自身が、お互いによりよい関係を築いていけるよう、これからも日々の業務に真摯に向き合い、取り組んでいきたいと思います。