透析の思いで(ふと思い出す過去の風景)

こんにちは、今回の記事を作成することになりました!
よろしくお願いします。

このWEB記事が始まった当初「みどり病院透析室ってどんなところ?」でもご紹介したのですが、みどり病院の透析室が始まってから早いもので16年になりました。
きっかけは稲波理事長先生の受け持ち患者様に透析治療が必要となり、狭い病室でたった一台の透析装置での治療から始まったのでした。
その患者様のことは、長く務めている私達にとって、今でも鮮明に記憶に残っており歯に衣着せぬ物言いをされる印象の方でしたが、今思い返せば、透析未経験の私たちを勇気づけるかのようであったと懐かしく思い出す患者様でした。
その患者様の叱咤激励があったおかげで今日の透析室があるのかもしれませんね。
その患者様がよくおっしゃっていた言葉ですが「わてが死んだら銅像を創ってよ!」
その時は凄い事をおっしゃる方だなと思いましたが、もしかしたら、どんどん大きくなっていく透析室を見て、みどり病院が透析治療を始めるきっかけを作りこんなに大きくなっていった。
という思いを持っておられたのではないのでしょうか。
スタッフにも随分きつく当たられ私も泣いた記憶がありますが、今となっては、24台の機械を稼働するまでに透析室が成長することができたのも、それらの患者様の励ましがあったからだと思えてなりません。
そしてまた、忘れてならないのが稲波理事長先生の医療にかける熱意です。
その熱意はスタッフにも、患者様にも伝わっていくのでしょう。
とにかく、難しい病気を診断し治療することで、多大な仕事量を猛烈にこなされており、病院中が認める、病院で一番多忙な先生です。
それと同時に透析患者様にも優しく時に厳しく、特にドライウェイトの設定に関しては患者様から鬼のように思われているかもしれません。
(詳しくは、2015.11掲載「みどり病院の透析室はなぜドライウェイトに厳しいか?」を参照してください。)

透析室でのスタッフの朝は早く、透析開始前の機械の準備を行い、患者様をお迎えし治療する準備を整えます。
時を同じくして、患者様も早く来院されます。
透析は、今までの記事でご紹介した通り、治療に4時間という時間を要するからです。
それに患者様は嵐が来ようとも、自身の体調が悪くても透析治療を休むことができないのです。
毎朝交わす患者様との「おはよう!」という元気な挨拶で私たちも「よっしゃ!今日も頑張るで!」という気持ちになります。
1回4時間、週3回の限られた時間ですが、それが休みなく繰り返され、長い年月を共に積み重ねて行くがゆえに、患者様がまるで家族であるかのように思えてきます。
だからこそ、日々、患者様への治療や指導に熱が入るのです。
時に優しく、時に厳しく、ケンカ腰になるときもあります。
それは、透析治療には付随する合併症がつきものだからです。
それをいかに最小限に食い止められるかが大事で、そのことは、患者様自身がいかに自己管理を行えるかにかかっていると言っても過言ではありません。
そのお手伝いを出来る限り行っていきたいのです。
透析治療の効率が上がり以前のように厳しかった食事制限は緩和されましたが、水分制限は厳しいままです。
それぞれご自身で努力していただく事が大事であり大きな課題でもあります。
私は、長き人生において透析患者様と出逢うことができたのも何かのご縁だと思っています。
透析患者様たちが、よりよい透析ライフが行えるように稲波理事長先生をはじめスタッフ一同、頑張っていきたいと思っています。
本日はありがとうございました。