「家族のようなつながりを」をコンセプトにこの記事の掲載が始まって、第7回を迎える事になりました。
そこで今回は、みどり病院透析室に勤務するスタッフの思いについて触れてみたいと思います。
今までの回でも触れたように、透析の患者さんは週に3回、生涯病院に来ていただき、透析治療を受けなければなりません。
長い時間をスタッフと共に過ごし年月を重ねていきます。
その様な思いから当院では「家族のようなつながりを」という思いを胸に日々患者さんと接する事を心掛けています。
「ここのスタッフは明るくてええなあ~」「話易くてええわあ」と他院より転院していらした患者さんによく言われます。
また別の方は、「私透析嫌いで病院に来たくないけど、ここのスタッフが皆好きやから来るねん。」と言っていただいております。
そのためか、患者さんの枕元で、ついつい話し込んでしまうことも多々あります。
話が盛り上がりすぎて、「うるさいなあ」と他の患者さんにお叱りをうけることもしばしば見受けられます。
しかし私達スタッフはただ無駄に話をしているわけではありません。
日常の何気ない話の中から情報を収集し、透析治療のヒントにしたり、治療方針を決定したりしています。
このような会話の中には患者さんの秘密にしていることや悩み・生活スタイルといった情報がたくさん入っています。
透析室悩み相談室になっている時もあります。
そうやって患者さんと絆を深めつつ、時には親子げんかのような衝突もあり、もちろんスタッフ同士もそれぞれの患者さんの情報を共有し治療に役立てています。
今日もどこかで「今日は○○さん休みか?姿がみえへんなあ」「そやねん。淋しいな」「あの人おらんと、静かやな」といった会話が聞かれています。
その様なやりとりの中でそれぞれのスタッフが、患者さんやその家族との信頼関係を築き「○○さん呼んで」と特別な悩み相談が行われたりして、治療する側とされる側との橋渡し役を上手に行っています。
「その相談には乗られへんわ」等、除水設定においても、個々の掛け引きがあるようです。
患者さんを大切に思うからこそ出来るやりとりは、『家族のようなつながりを』をスタッフ全員が思えているからこそではないかと感じています。
これからもずっと患者さんと一緒に頑張って行きたいと思っています。