今回は、心臓血管外科の術前カンファレンスのことについてお話します。
心臓血管外科の手術日は水曜日で、術前カンファレンスは、基本的に月曜日に行っています。
主治医より患者様の情報として、検査データ・病状の説明を受けます。
その場で、循環器内科医・検査技師からも情報を得ます。
そして、執刀医の岡田医師から術式・手順等の説明があります。
そこで、看護師・臨床工学技士は手術の流れを確認し、手術のイメージを描きます。
弁膜症の手術が多いですが、とても勉強になります。
そこで、今回は、術前カンファレンスに参加しているスタッフの思いや感想等を聞いてみました。
検査技師
主に、術前の患者様の心臓エコー検査の所見について、術前カンファレンスの中で述べさせて頂いています。
その中で、手術手順や術中の留意事項の参考となるような有意な情報を提供できるよう意識してプレゼンテーションしています。
薬剤師
術前カンファレンスに参加し、
1.手術される患者様の情報収集
2.手術までの内服薬の管理
3.グルタルアルデヒド等の手術時の薬の管理
4.手術後の内服薬の管理
に役立てています。
理学療法士
患者様のバックグラウンドも加味しながら、どのような手術をすることで、どのような術後の状態になるかをある程度予測できる術前カンファレンスであり、リハビリとして、術後、何に注意して進めていけばよいか考えさせられます。
また、胸を開き心臓にメスを入れるという大きな手術に立ち向かう患者様のお気持ちを考えつつ術前訪問に伺えます。
看護師
手術前に患者様の既往や現在の病状、検査結果、内服薬の処方状況などチームで患者様の全体像を把握、情報を共有できる場です。
更に手術の手技・手順を確認することで、事前に必要物品を準備することができ、手術中も進行状況が分かり、手術がスムーズに行えます。
また、CT・エコー画像の見方が分かるようになってきました。
毎回学びのあるカンファレンスです。
臨床工学技士
臨床工学技士も術前カンファレンスに参加することで、患者様の情報だけでなく、術式や手術の流れ、術中の指示等を事前にもらうことができるので、スムーズに手術が行えるように準備して、手術に臨むことが出来ます。
また、心臓エコーを見る機会が増え、医師や臨床検査技師が説明してくれるので分かりやすく、勉強になります。
・・・と、それぞれ専門職の目線で術前カンファレンスに参加して情報を共有し、チームで周手術期の患者様に関わっています。
そうすることで、安全・安楽に手術を受けていただき、順調な術後経過をたどり、お元気になられることをチーム一同、願っています。