夏が来る!!~高齢者における夏の過ごし方~

梅雨明けが待ち遠しいこの時期、今年も暑い夏がもうそこまで来ています。
夏の暑さはご高齢の方の体調に様々な影響をもたらします。在宅介護でどのような事に注意していけばよいのでしょうか。

水分補給

夏場は汗をかくため体内の水分が不足しがちです。ご高齢の方は体内に水分を蓄える筋肉が減っているので特に脱水には注意が必要です。
水分不足では熱中症だけでなく、血液が濃くなれば血栓が生じやすく、脳梗塞や心筋梗塞などの病気につながることもあります。一度にたくさん飲むよりも、少しずつこまめに水分をとりましょう。水やお茶ばかりでなく、アイスクリームやゼリー、果物など喉の通りも良くおいしく水分がとれる物もおすすめです。喉の渇きを感じる前に水分補給をするようにしましょう。

室温調整

エアコンによる冷たい風や冷えを好まない方も多いですが、暑い時期の室温調整は命にかかわるほど重要なことです。
一般的に熱中症対策には室温28℃以下にすることが推奨されていますが、暑さ寒さに対する感覚は人それぞれ違うため、こだわり過ぎず調整していきましょう。また、湿度が高いと汗が発汗しにくく、熱中症にもなりやすくなります。日常生活では室温が28℃でも湿度が75%を超えると熱中症のリスクは厳重警戒レベルに高まるそうです。
冷房が苦手な方はドライ運転を利用して湿度を下げたり、時々窓を開けて外の空気を入れ替えたりするとエアコンによる冷えの不快感は軽減されます。
✤適切な温度・湿度の目安✤
夏:温度24℃~28℃湿度45%~55%
春秋:温度18℃~20℃湿度55%~70%
冬:温度20℃~22℃湿度45%~55%

熱中症のサイン

ご高齢の方は暑さに対する感覚が鈍くなっているため、体温調整機能が上手く働かない事があります。体調変化に気が付かないまま熱中症の症状が悪化してしまう場合もあるので十分注意が必要です。
熱中症軽度の症状では、めまい、顔のほてり、頭痛、汗をたくさんかく、体のだるさ、吐き気などがあります。皮膚をつまんで中々元に戻らない時は体内の水分が不足して熱中症になりかけているサインです。
ぼんやりして目の焦点が合わない、呼びかけに対して反応が鈍い、元気がない、微熱がある時などは熱中症を疑ったほうがよいでしょう。ご高齢の方は様子を見ている間に重症化してしまう事があるのでかかりつけ医などの医療機関にすぐに連絡し、じゅしんをして下さい。

介護者の方も暑い日が続く中、大変かと思いますがこまめな水分補給と室温調整で元気に暑い夏を乗り切りましょう。