はじめまして、こんにちは。蒸し暑い日が続き、夏を感じる時期になって参りましたが、皆様はどのようにお過ごしでしょうか?
感染対策・体調管理を怠らないように、くれぐれも熱中症にはお気を付け下さい。
さて。突然ですが、私は昨年の二月にここ“みどり病院”の一員となりました。外来クラークとして仕事を始め、間もなくしてコロナ拡大による非常事態宣言が発令され、目まぐるしく季節が駆け抜け、気がつけば一年が過ぎていました。段々とみどり病院にもクラーク業務にも慣れ、外来はじめ他部署のスタッフの方々とも少しずつではありますが馴染んできました。
そんな私が、今回お話しさせて頂くのは、【外来クラークの仕事】です。
皆さんはクラークと聞いて何かイメージを浮かべる事は出来ますか?今この質問をしている私も、実際に働き始めるまでは『クラーク』という名称を聞いたこともありませんでした。ですので、「クラークってなんだろう?」と思う方が多いかもしれません。
私も仲のいい友人に「外来クラークをしている」と言っても必ず「どんな仕事なの?」と聞かれます。診察室に呼び込みをする人、もしくはお医者さんの隣でパソコンを操作している人と言えば何となく「あぁ、あの人ね」と納得したように言われます。
診察室や待ち合いでは患者様から「看護師さん」と呼ばれることもあります。働いている私たちからすると違う仕事をしていても、病院で働いていない人からは名称の違いはわかりませんよね。もしくは、上記の友人のようにクラークという呼び名を知らない方も居ると思います。
今回はそんな“クラーク”という仕事のイメージを持って頂く為に、簡単ではありますすがお話させて頂こうと思います。
私が勤めているのはクラークの中でも診察室などで接する機会の多い『外来クラーク』です。
みどり病院で働く外来クラークが担当する主な業務は、医師の『診察介助』です。診察介助とは言葉の通り、先生が診察を行う上でスムーズに業務をこなせるようにサポートを行う事です。
例えば『次回の診察予定日に予約を取り、患者様に予約票をお渡し出来るよう準備する』、『紹介状(※診療情報提供書)の受け取り・郵送』、『診察中必要な物品の準備』、『検査の結果を説明出来るよう用紙として打ち出す』など。勿論それだけではありませんが、基本的には診察室の中・お医者さんの隣でする仕事をしています。
業務についてもう少し切り取って、詳しくお話しさせて頂きます。
まず、クラークの診察補助業務は前日から始まります。前もって次の日来院される予約患者様を把握し、当日の動きをスムーズにする為です。その日検査後診察なのか、結果説明の予定はないか、前回持ってきてもらうようお願いしたものは?など。一人一人確認し、目で分かるように一覧にして持っておきます。
また、何か注意事項や連絡すべき事などがあればそれを朝の朝礼で外来職員全体へ伝えます。こうする事で全員がその物事を知っている状態にし、対応できるようにする為です。
診察時に重要となるものに『基本票』という物があります。検査に移動する時、もしくは看護師さんとお話する時。自分の名前が書かれた紙が入っているファイルを見た事はありませんか?
これが私たち職員が基本票と呼んでいるものになります。
基本票は患者様が本日どんな検査があるのか、今からどんな検査に行くのかが見てわかるようになっています。普段これは患者様と一緒に移動する事になります。待合で待っている時は手元にあるか診察室に、レントゲンを撮るとなればそれを持ってレントゲン室へ、といった風に。
ここで大事になってくるのが前日の予約確認です。長時間待っているのに基本票が診察室に来ない…!となった時、まず最初に前日に検査があるかを確認していれば「この検査は大体○○分くらいかな」と予測が経ちます。その後、検査が終われば基本票が回ってきます。
しかし、回ってこない事もあります。検査の時間を過ぎているのに基本票が回ってこない(=患者さんが帰ってこない)場合、院内のどこかで(検査など)基本票の動きが止まっていないか、何らかの要因があって基本票が返って来てないのではないかと考え、探す事が出来ます。こうする事で大幅にお待たせしてしまう事態を防ぐ事が出来ます。
クラークはよく基本票の動きを把握しておくことが診察においてとても大切な仕事になります。
その他にも紹介状の処理などが外来クラークの仕事として挙げられます。
内容としては主に医師の書いた紹介状を患者様が別の病院へ持っていく為の準備や、直接病院へと郵送したりする事になります。予約が必要な病院への紹介であれば、紹介先の病院とやりとりを行い患者様に予約票をお渡しするまでが業務となります。こうする事で病院同士での情報共有を行う事が出来ます。
この紹介状(=正式には診療情報提供書)に関しては別の記事で詳しく分かりやすく解説されているのでよければそちらもご覧になって下さいね。
そして看護師さん等と一番異なる点は、クラークになるのに特別な資格は必要でない事でしょうか。興味があれば誰でもその入り口に立つことが出来、だからこそ患者様と同じ視点に立ち接する事が出来ると考えています。
また、直接でなくとも患者様とお医者さん、看護師さん、他の部署の職員さんとの橋渡しが出来る仕事だと私は思っています。
皆さまの近くに立ち、病院内で接する事のあるクラークを少しでも知って頂けたなら幸いです。
このお仕事にご理解やご興味を持って頂けたなら嬉しく思います。
拙ではありましたがお付き合い下さり有難うございました。
また、病院内やブログ記事でお目に掛かりましたら宜しくお願い致します。