
こんにちは。外来クラークのOです。
長く寒い冬が終わり、過ごしやすい季節になりました。しかし、その一方、体調を崩しやすい時期でもあります。特に心臓に関連する疾患は、生活習慣が大きく影響するため、この季節にこそ、自分の生活習慣、健康を見直すことが重要です。今回は、循環器内科外来クラークの視点から、よりよい生活習慣を皆様と一緒に考えていきたいと思います。
①食生活
カリウムや食物繊維を多く含む食材(例:キャベツ、アスパラガス、イチゴなど)は高血圧を予防し、血管を健康に保つために役立ちます。高血圧は心臓病の大きなリスク因子ですから、食塩を控えめにすることも大切です。動脈硬化を進行させるような過剰な脂肪やコレステロールを避け、魚やオリーブオイルなど、健康に良い脂質を積極的に摂るように心がけましょう。
②運動で血流を改善
春から初夏にかけてのこの季節は、運動を始めるのに絶好のタイミングです。
特にウォーキングは血流を改善するために非常に効果的で、心臓の働きを保つのにも良い影響があります。定期的な運動は、血圧や血糖値をコントロールするのに役立ちます。毎日少しでも体を動かすことで、結果的に心臓病の予防に繋がるのです。
③ストレスをためない
精神的ストレスは血圧を上昇させ、心臓にも負担をかけるため、注意が必要です。ストレスが続くと血管が収縮し、心臓への血流が悪くなり、動脈硬化を促進する原因となります。対策として、リラックスする時間を意識的に作りましょう。深呼吸やストレッチや趣味に没頭する時間を持つことでストレスを軽減することにつながります。
④良質で充分な睡眠
良質な睡眠をとるには、まず毎日決まった時間に起床、就寝し、生活のリズムをつけることが大切です。眠る時は光、音、温度に配慮し、就寝前はアルコールやカフェインの摂取、スマートフォン(特に音や光の強い動画など)の閲覧を控えるなど環境を整えると、寝付きがよくなります。工夫を凝らしても寝起きがすっきりしない、日中眠気が強い場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性もあり、注意が必要です。
⑤禁煙と節酒
喫煙も心臓病の大きなリスク因子です。タバコの煙に含まれる有害物質は血管を傷つけ動脈硬化を進行させる原因となります。また、過度のアルコール摂取も心臓に悪影響を与えることがあります。節度を守り、適量を心がけることが大切です。
定期的な健康チェックを
定期的な健康診断、特に高血圧や脂質異常症(コレステロール高値など)のチェックは心臓病のリスクを減らすために欠かせません。血圧やコレステロール値を定期的に測定し、異常があれば早期に対応することが重要です。当院の循環器内科では、心臓CT、エコー検査、睡眠時無呼吸症候群の検査、生活習慣のアドバイスを行っています。
ご自分の健康に気になることがあれば、当院はじめお近くの医療機関に早めにご相談下さい。

参考
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド」
一般社団法人日本循環器協会「食事に気をつけよう」