玄米と白米、食物繊維はどちらが多く含まれているの?

栄養科

食物繊維を多く摂るために、「普段食べるご飯を玄米にしている」と聞くこともあります。「そうですね。白米よりも食物繊維多いですよね。」という会話になります。

しかし、食品成分表八訂では、なぜか白米の方が食物繊維の数値が多くなっているのです。具体的には、食品成分表七訂では精白米うるち米めしの食物繊維総量は0.3g/100gでしたが、八訂では白米の食物繊維総量は1.5g/100gと増えました。玄米は七訂も八訂も1.4g/100gとなっています。しかし、これ実は白米の食物繊維含有量が増えたのではないのです。その理由を今日は説明していきたいと思います。

●そもそも、食物繊維とはなんでしょう?

食物繊維は「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています。言い換えると、たんぱく質・脂質・炭水化物などは、消化管の中で消化酵素によって分解(消化)され、小腸から体の中に吸収されていきますが、食物繊維はこの消化酵素の作用を受けずに小腸を通過して、大腸まで達する成分です。(厚生労働省 eヘルスネットより)となっています。

●ここで玄米・白米の違いは?(図 参照)

玄米とは、稲の実から、もみ殻だけを取り除いた状態のもので、ぬか層や胚芽はそのままついています。
白米とは稲の実からもみ殻、ぬか層、胚芽を取り除いた胚乳のところです。

●なぜ、食品成分表では白米の食物繊維含有量が増えたように記載されているのか?

玄米にはぬか層がついており、食物繊維がたっぷりありそうなのに・・・。原因はずばり!! 新しい分析方法(測定法の違い)になったからです。
2017年まで、食物繊維の成分値は「プロスキー変法」で測定した値でしたが、2018年から一部の食品の測定に「AOAC 2011・25法」という方法が採用されました。まだ、一部しか測定が出来ていないため、このような差が出てきています。

●この2つの測定法のなにが違うのか?

今までの「プロスキー変法」では水溶性食物繊維と不溶性食物繊維(難消化性でんぷんの一部を含む)」及び「食物繊維総量」の測定を行っていました。新しく始まった「AOAC 2011・25法」という測定法では、「低分子量水溶性食物繊維」、「高分子量水溶性食物繊維」、「不溶性食物繊維」、「難消化性でん粉」及び「食物繊維総量」が測定されています。

(「難消化性でん粉」は「不溶性食物繊維」に含まれる内数)が測れるようになったため、今まで測っていなかった、(「低分子量水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」にすべての難消化性でん粉が含まれている。また、難消化性でん粉の量も示されている)部分を測ることにより、食物繊維の量が増えたようになっています。

つまり、ゆくゆく、玄米を「AOAC 2011・25法」で測定すると今よりもさらに食物繊維が増えることになるでしょう。