教科書に書いてない現場での学び〜病院実習を終えた薬学生へのインタビュー〜

薬剤科

みどり病院薬剤科では2024年度も兵庫医科大学薬学部からの実習生の受け入れを行いました。
今回は実習生1人だったので不安もあったかと思いますが、2.5ヶ月という長い期間しっかりと学んでくれました。そんな実習の終わりに実習生の薬学部生5年生の方に恒例の病院実習終了時インタビューをさせていただきました。

Q1)実習前は、病院薬剤師という仕事にはどのようなイメージを持っていましたか?

病院では、調剤薬局とは違い、調剤や服薬指導以外にどんなことをしているのかを全然知りませんでした。私は普段、調剤薬局に処方箋を持っていくことはあっても病院に入院したことはなかったので、病棟の雰囲気や病院薬剤師が患者さんとどのような関わり方をしているのか知らないことが多かったです。

Q2)今回の実習でどのような事を学びたいと思っていましたか?

入院している患者さんとの関わり方や他職種との連携などを主に学びたいと思っていました。そのほかにも、調剤薬局ではできなかった注射薬の調剤や入院患者さんへの初回面談などもしてみたいと思っていました。

Q3)今回の実習ではどのようなことを学べましたか?

患者さんの病室へ行ってお話をしたり、配薬に行く機会が多く、色々な患者さんと関わることができました。その中で、患者さんによってはコミュニケーションを取るのが難しい人もたくさんいて、看護師さんに患者さんの背景、特徴を聞きながら薬剤師としてどうしたら患者さんに薬の内容を理解して服用してもらえるか、服薬コンプライアンスを向上できるかなどを考えながら毎日患者さんと接しているんだと思いました。患者さんと関わっている中で、どんなことに気をつければいいのかなど学ぶことがたくさんありました。また、色々な部署の見学をさせてもらえたので、病院薬剤師のことだけでなく他職種のことについてもたくさん知ることができました。

Q4)今回の実習では、何が一番印象に残りましたか?

一番印象に残ったのは、不整脈に対するアブレーション治療の見学です。アブレーションの見学では医師の先生に説明して頂ける機会があり、そこで不整脈のとても詳しいことまで教えていただき、とても勉強になりました。国家試験の勉強や今後薬剤師として働いていく上で活かしていきたいです。

Q5)実習中に大変だったことはありますか?

聞いたことのない医学・医療用語や処方変更の理由などを調べながら患者さんと関わっていくのが大変でした。カルテも略語が多いので初めての患者さんではどこをどのように見ればいいのかわからず、慣れるまでは患者情報を収集するのにとても時間がかかりました。

Q6)2か月半の長い実習を終えて、病院薬剤師のイメージは変わりましたか?

いい意味でとても変わりました。業務内容や他職種との関わり方など実習前はなかなかイメージがつかなかったけど、働きながらいろんなことを学ぶことができてとてもやりがいを感じられるというふうに思いました。

Q7)今後実習をする薬学生の後輩に対して一言あれば、お願いします。

初めは慣れないことも多くて大変ですが、みどり病院は優しい方ばかりで、私もたくさんのことを学ばせて頂くことができたので、後輩の皆さんにも色々なことを学んで貰えたらなと思います。

Q8)当院での実習に関して何か感想などあれば教えて下さい。

色々な職種の方からたくさんのことを学ばせてもらいました。色々な経験をさせてもらえてとても勉強になりました。素晴らしいチーム医療を実践し地域に貢献されているみどり病院で実習することができてとてもよかったと思います。

最後に指導薬剤師よりコメントをご紹介します。

「みどり病院では、実習生の皆さんにできるだけ多くの患者さんに関わっていただき、医師も含めた他部署スタッフともコミュニケーションを取ってもらうようにしています。今回の実習生さんは、実習始めの頃は緊張もあり、なかなか患者さんとのコミュニケーションが取れなくて悩んでいましたが、だんだん慣れてくるものですね。最後には自ら患者さんとどう接すればいいか考えられるようになっていました。

患者さんとの接し方やスタッフとの関わり方をどのように指導してあげれば良いのか考える中で私自身の言動を見直していく良い機会になりました。
病院ではチーム医療に触れる機会が多くあり、調剤薬局とはまた違う学びがあったと思います。これから社会に出るにあたって実習の経験を少しでも役立てていただければ嬉しいです。」