飛行機移動の放射線被曝はどれぐらい?〜コロナ明けで海外旅行も増えてきました〜

こんにちは。
新型コロナウイルスが5類感染症に分類され、旅行にも行きやすくなりましたね。ここ数年間行きづらかったので、海外旅行とか行っちゃおう!と、計画を立てられる方も多いのではないでしょうか。私も海外が好きで、今まで独りで10か国ほど行ってまいりました。
飛行機に乗るときは、いつもわくわくしながら乗っています。

ところで、みなさんは宇宙から私たちのいる地上へ放射線が降り注いでいるのをご存じでしょうか。飛行機に乗ると宇宙へと近づくので(普段は大気で減衰されている)、放射線を浴びる量が増えます!国際線の高度だと地上の150倍だといわれています。

150倍!?大丈夫?!と思われると思いますが、そもそも地上での被曝量の値が低いので大丈夫です!飛行機で日本からニューヨークを往復すると、約0.2mSv(ミリシーベルト)という放射線量の値です。

胸部レントゲン撮影1回の被曝量が約0.05mSv程度なので、胸部レントゲン数回分がニューヨーク1往復分です。それは多いの?少ないの?と思われますが、胸部CT検査1回が約7mSvです。東京ニューヨーク間を35往復程すると胸部CT検査1回分です!

どうでしょうか。あまり気にする量ではありませんね。
ちなみに私たち放射線技師は放射線に被曝した量を測っています。放射線から身を守りましょうという法律で、放射線を扱う仕事に就いている人は、年間50mSvまでが線量限度と設けられています。これ以上浴びると放射線による健康のリスクが増加するといわれています(放射線被曝による確定的影響に関して)。

要は1年間にニューヨーク250往復するぐらいじゃないと飛行機移動による放射線の健康リスクはそうそう上がりませんのでご安心ください。1年でニューヨーク250往復するなんて普通は無理ですので、実質飛行機移動による被曝はあまり気にせずに旅行にいけるということです。

どこかで、飛行機って放射線に被曝するって聞いたけど、、、
と思っている方はどうぞ安心してフライトを楽しんでください!