私たち放射線科のスタッフは、患者様から「検査とわかっていれば、ボタンや金属のついていない服で来たのに！」というご意見をいただくことがあります。この記事では、検査をスムーズに進めるための来院時の服装について、わかりやすくご説明します。ぜひ参考にしてみてください。
来院時の服装が大切な理由
レントゲン検査では、X線を用いて体内の状態を撮影しますが、金属類やプラスチック、装飾品などが映り込むと診断の妨げになることがあります。特に、ブラジャーのホックやワイヤー、ズボンのファスナーなどの金具、ネックレスやピアスなどのアクセサリーは白い影となって臓器と重なってしまい、画像診断に影響を及ぼす可能性があります。そのため、こうしたアイテムは撮影前に外していただきます。
検査をスムーズに進めるための服装のポイント
では、具体的にどのような服装を避け、どのような服装を選べばよいのでしょうか？ここでは、避けるべき服装と推奨される服装についてご紹介します。
避けるべき服装
- 金具付きの下着
ブラジャーのホックやワイヤー、ズボンのファスナーなど、金属類が含まれているものは避けましょう。これらはX線写真に白い影として写ってしまい、読影の妨げになります。 - ファスナーやボタン付きの服
金属製のボタンやファスナーも、X線写真に写ってきます。できるだけシンプルな服装を選んでいただくと助かります。
- アクセサリー
ネックレスなどの金属製アクセサリーもはっきりと写真にうつってしまいます。外した金属類は、バッグに入れるなど確実に保管しておきましょう。
推奨される服装
- シンプルなTシャツ
金属部分や刺繍がないTシャツやカットソーが理想的です。これなら、検査がスムーズに進みます。 - ゴムウエストのパンツ
ゴムウエストのズボンやスカートは、金属部分がないため安心です。また、脱ぎ着もしやすいので便利です。ただしゴムの部分も太いものは写真に写ってしまうこともありますので、スタッフにお聞きください。 - アクセサリーを避ける
できるだけシンプルな装いを心がけ、不要なアクセサリーは家に置いてきましょう。
ただし、シンプルな服装を着てアクセサリーも外してきたという場合でも、時には検査着にお着替えいただくことがあります。このあたりは、当院スタッフの指示に従っていただければと思います。
また、服装の話とは異なりますが、背中までかかる長い髪の方は頭の上のほうにまとめて頂きます。髪の毛もレントゲン写真にうつりこみ、診断に支障をきたす可能性があります。
最後に
検査の際に適切な服装を心がけていただくことで、スムーズで有用な検査が可能になり、より正確な診断に結びつきます。皆様が安心して検査を受けられるよう、当院ではスタッフ一同、精一杯サポートさせていただきますので、どうぞご協力をお願いいたします。
もし、レントゲン検査に関して不安や疑問があれば、服装以外のことでもお気軽にご相談くださいませ。
