前回の「ろうけん(介護老人保健施設)」に引き続き、今回は「とくよう(介護老人福祉施設)」についてお話します。
誰もが、”家族に迷惑をかけることなく最期まで健康で”と願い、また介護する側も”出来るだけ自分たち親族で”と願っています。
核家族化する中、在宅では年老いたり、認知機能が低下してきたりしている配偶者が高齢者のお世話をする「老老介護」や「認認介護」が増加し、介護負担には限界が来ています。
みどり病院の地域連携室では、退院支援が必要と思われる患者様について、入院前の生活についての聞き取りを行い、予測される退院時の状態を考えながら療養先の支援を行っています。
利用者の声
入所を検討中のAさんの家族
とくよう(特別養護老人ホーム)に入所したいのですが、待機者が多くいつ入所できるか分からないです。
それまでの間は、ろうけん(介護老人保健施設)や、有料老人ホームでつなぎ、入所できるのを待ちます。
入所中のBさんの家族
長期間、「とくよう」に入所しています。
今回、治療が必要となり、みどり病院に入院となりましたが、「とくよう」では本当に丁寧に対応してもらっています。
季節ごとの外出や日々のレクリエーション、自宅ではお習字をしたり塗り絵をしたりするのは難しいので、母をお願いした時は心苦しかったのですが、楽しんでいる姿を見ると安心してお願いすることができます。
病気になった時も必要に応じて、病院に連れてきてもらえるので安心です。
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)とは?
通称「とくよう」と呼ばれています。
社会福祉法人や地方自治体が運営する公的な施設です。
入所の対象となる方は65歳以上で要介護3〜5の認定を受け、常に介護が必要な状態で、自宅での介護が困難な方となります。
寝たきりや認知症など比較的重度の方や緊急性の高い方の入所が優先となります。
入所者のほとんどが、とくよう(特別養護老人ホーム)が「終の棲家」となるため、非常に多くの方が待機されています。
兵庫県では約3万人の方が入所を待っておられ、それぞれのとくよう(特別養護老人ホーム)に約200名の待機者がいらっしゃいます。
前述のように、みどり病院でも、とくよう(特別養護老人ホーム)の入所を希望しながら在宅で生活中に入院となる患者様が多くいらっしゃいます。
病院で待機することは困難ですが、みどり病院の地域連携室では、待機中に提供できるサポートがないか、患者様、ご家族、ケアマネジャーと連携のもと、退院支援を行っています。
お一人で悩むのではなく、地域連携室にお声掛けくださいね。
ご家庭での介護を一緒に考えさせていただきます。