新たな挑戦~患者様それぞれの人生に寄り添うことを大切に~

はじめまして。みどり病院地域連携室、看護師の肱黒(ひじくろ)と申します。昨秋に入職し、早いもので約半年が経ちました。前職ではクリニック勤務を経て訪問看護に移行し、患者様の個人宅を訪れ、治療や日常生活のお手伝いをさせていただいていました。そのため、病院での勤務は実に20年以上ぶりになります。

訪問看護師として働いているときに、ケアマネジャー、訪問リハビリ、ヘルパー、福祉用具相談員等と多職種の方と接する機会をいただきました。そんな中で各病院の地域連携室で勤務する方々とも関わりを持つようになり、そういった業務に興味を持つようになりました。決して若くない年齢ですが、新しい職場、新しい職種に挑戦をしたいと新たな一歩を踏み出しました。

実際に地域連携室のスタッフとして働き始めてみると、未知の分野の壁は高く感じ、自分が働き続けられるのか不安になりました。それでも、訪問看護から病院勤務、ましてや地域連携室という全く未経験の職場に挑んだ自分を褒めても良いのではないかと思うようになりました。

この年齢から新しいことに取り組むことを、前進と考え頑張りたいと思います。幸い同じ部署の先輩方並びに他部署の方々も、「年上の新人」の私にも嫌な顔一つせずに接してくださり大変感謝しております。

これまで地域連携室に勤務した経験はないので、どこかと比較してはないのですが、みどり病院地域連携室の大きな強みは「バランスの良さ」だと感じています。地域連携室の仕事は各自担当の患者様が居て、その方の入院あるいは入院前から退院までの流れを把握し、調整していくといった流れです。担当のスタッフが関わることで、患者様の全体像の把握ができているのだと感じました。何か行き詰った時、自分で解決できない難題が出てきたとき、すぐに相談でき、スピーディーに解決していけるチーム力が素晴らしいと思いました。

毎朝、前日の出来事をチーム全員で共有し、定期的なカンファレンスで全患者様の詳細も共有します。自分の担当ではない患者様のことも含めて把握し、様々な意見を出すことで今出来得る最適解を導き出すことが出来る、このスピード感と柔軟性が、様々な患者様の個別性に適切に対応することを可能にしているのだと感じました。

担当スタッフは一人でも、地域連携室チーム全体で支えているといった一体感が、患者様から頼りにされるところではないかと思います。聞かれたらすぐに答えられることも大事ですが、一旦吟味し、より患者様、ご家族様の最善を提案することが出来る、そのために持てる知識を活用し、豊富な人間関係を構築する。知れば知るほど奥が深いと感じました。

患者様の退院までをサポートするという一見覚えてしまえばルーティンのような流れですが、患者様、ご家族様には個性があって、型通りの対応で上手くいくわけがありません。

患者様ご家族)「介護保険の主治医意見書を書いていただけますか?」

地域連携室職員)「退院された後、かかりつけの開業医の先生に診ていただくことになると思いますので、介護保険申請は、以前から全てよくご存知のかかりつけ医の先生に書いてもらうのが良いかもしれません」

患者様ご家族)「また入院になるかも知れませんし、今後はみどり病院さんでお世話になれたら助かります。」

実際患者様、ご家族様によっては、こちらが想像もしていない質問をされる方がいらっしゃいます。仕事をしていると、相手の立場で物事を考えるということは大前提ですが、それでは補えないイレギュラーなことが起こります。

例えば、入院された患者様の中で、かかりつけのクリニックから紹介され入院された方が居られます。もう長年とお世話になっている先生で、退院後は当然そちらのクリニックに引き続き通院されると考えます。しかし、その患者様のご家族は、当院で専門的な治療を希望したい、患者様ご本人が高齢なので「入院施設のあるみどり病院に退院後もお世話になりたい」とのことでした。

こういった医療側の当たり前が、患者様、ご家族様にとってはそうではないということを肌で感じました。一見、何気ないような出来事ですが、今後の患者様の人生を左右する大きな出来事にもなり得る話です。その場を実際に経験してみないとわからないことです。こういった経験をすることの全てが、今後の仕事に生かせる重要な一場面になるのだと思いました。

地域連携室は社会福祉士、看護師で構成されています。
‘患者様の個別性’。看護学生の頃から看護師になった今でも、聞き飽きるほど言われてきた言葉です。それぞれの患者様にそれぞれの人生があるということを常に考え、看護師ならではの視点を持ち、患者様、ご家族様に寄り添った仕事を心がけていきたいと思っています。