泌尿器科においては腎臓から尿管、膀胱、尿道といった尿路疾患(男女共通)、副腎や精巣といった内分泌疾患、前立腺〜男性器と言った男性に特有な疾患、などでお困りの方のご相談、お悩みにお応えいたします。
泌尿器科を受診するというと何かと抵抗を感じる方も多いのかもしれませんが、羞恥心の排除、プライバシーの保持には最大限の配慮を心掛けておりますので、お困りの際は心配なさらずご相談下さればと思います。
・肉眼的に血尿を認めた方
・健康診断で尿潜血や蛋白尿を指摘された方
・前立腺肥大症や過活動膀胱によると推察される排尿困難や頻尿でお悩みの方
・前立腺肥大症で手術が必要なほど大きいと指摘され心配な方
・尿道内へのカテーテル留置を長期間にわたり行われ、何とか抜去することができないのかと疑問に思われている方
・ED(性機能不全)でお悩みの方
・前立腺がん(PSA高値で前立腺がんを疑われた)をはじめとする泌尿器科がんの精査や治療をご希望される方
・慢性腎臓病で腎機能低下を指摘され心配な方
などは遠慮なさらずご相談いただければ助かります。
いずれにしましても、日本泌尿器科学会専門医に相談してみたいと少しでもお考えでしたら、お気軽にお声掛けください。
医師となり35年間以上にわたり積み重ねてきた知識、技術、経験をもとに、真心を添えてお応えさせていただきたいと思っています。
どうぞ末永く宜しくお願い致します。
2025年7月吉日
福士 剛彦
医師紹介
福士 剛彦 (ふくし よしひこ) 人工透析センター長
認定資格 日本泌尿器科学会専門医
診療科 透析治療(シャント・PTA)、泌尿器科(前立腺肥大症手術・TURP)
経尿道的前立腺切除術(TURP)
TURP手術は約60年前に始められた前立腺肥大症に対する手術です。
直径8mmほどの内視鏡を尿道先端から膀胱まで挿入し、肥大した前立腺内腺の全てと外腺のほとんどを電気メスを用いて切除する手術です。
前立腺肥大症は肥大症と一口に申しましても、多くの小結節(結節性肥大と言います)が千差万別に多数寄り集まった形態であるため、全体として患者さんごとに全く異なった形状を呈しております(左右非対称どころか厚みも長さも全例異なっています)。
また切除する個々の結節密度も千差万別ゆえにワンストローク切除した後に残される切除面も不均一となりやすく、結果として手技的にはかなりの繊細な技術を要し、術者ひとりの瞬間的な指の動き、集中力(体調)、書物には必ずしも記載されていない正確な解剖の理解、経験、読みの深さ、などによって結果が全く異なる面があります。同時に元来血流量の非常に多い肥大結節を、それぞれに分布された小動静脈ごと切断することになるため、素早い止血操作も必須で一つ間違えば大出血に至るというリスクも合わせ持っている手術でもあります。
そのため手技的にはより容易で習得しやすく経験をさほど要さない経尿道的水蒸気治療(WAVE治療)などもこの2〜3年臨床応用され普及してきておりますが、未だにTURP手術を完全に淘汰する手技は現れず、TURPが現在なお世界中でのゴールドスタンダード手術と称されています。
一方、上記理由から泌尿器科医師であれば誰がどこで施行しても結果が完全に同じようになるとは必ずしも言えない手技で、術者個々の力量によりかなりの相違があると言わざるをえない面もあります。ただ、上記、経尿道的水蒸気治療(WAVE治療)などを行う際にも、全ての基本はこのTURP手技であり、この手術さえ完璧に遂行可能でありすれば、他の手術での何らかのトラプル時も容易に修復可能、応用可能であるという側面もあり、泌尿器科専門医であれば習得は必須とも言える手術です。
麻酔は下半身麻酔(サドルブロック)のみで可能、手術時間は肥大の程度によりますが1〜2時間ほどを要することが多いです。
手術後の尿失禁は小生の経験、小生の手技では一例も発生したことはありません。
以前の小生の研究では、日帰りで行う事も十分に可能ではありますが、少なくとも2〜3日の入院で管理させていただいた方がより好ましいと思われる手術です。
私は医学生の頃からこの手術の難しさ、美しさに魅了されて泌尿器科を専攻したこともあり、また泌尿器科医としてのidentityを保つためにも、30数年にわたりこの手術をいかにして完璧に行うか、に心血を注いで参りました。
それでもまだまだ改善の余地はあると思われますが、今後もより安全で効果の確実なTURP手術を極めるべく、努力を積み重ねてまいりたいと思っています。
泌尿器科のご案内
みどり病院では、下記曜日にて泌尿器科専門外来を行っております。診療担当表/外来のご案内(→ページへ)
火曜・木曜日:午後14時~15時30分
担当医師:福士 剛彦
予約専用ダイヤル 078-928-1704 【平日14:00~16:00】





