第96回ヘルパー研修~フレイル・認知症ケアについて~

ホープ/希の丘

今回は“フレイルとは”そして“認知症と認知症ケアについて”と題して開催した第96回ヘルパー研修について報告します。

フレイルとは

“フレイル”という言葉は、まだ聞き慣れない言葉で広く知られていないのが現状だと思います。フレイルは栄養不足や運動不足・口腔機能低下によって病気や介護がもうすぐ必要になる赤信号一歩手前の状況のことをいいます。

この2年間、新型コロナウィルス感染症のパンデミックによって、人々の移動が大きく制限されました。“友人と会って話せない、外食出来ない、カラオケに行って歌えない・・・”という環境の下、健康な高齢者がフレイル状態へ、フレイル状態の高齢者が要介護状態へと移行してしまうことが懸念されています。

フレイルの気づき方、見つけ方のポイントとして「握力が低下する※」「ふくらはぎが細くなる」「体重が減少する」ことなどが挙げられます。(※握力低下の判断基準はペットボトルの蓋(握力15キロ必要)が開けにくくなったり、開けることが出来なくなることなどです。)
運動不足による筋力の衰えはフレイルの要因になります。特に“噛めない”“飲み込みにくい”などの理由で簡単に食べられるものしか食べないなど、偏った食生活から栄養不足となり全身の衰えにつながるものはオーラル(口腔)フレイルと呼ばれます。

フレイルの方に対しては、免疫機能の低下による感染症や転倒などのけが、誤嚥性肺炎などの予防も重要です。お菓子やインスタント食品、パンなど簡単な物で食事を済まさず魚・肉・豆腐・乳製品などタンパク質を積極的に摂ることや日光を浴びてビタミンDを取り入れること、きのこ類の摂取も有効だと言われています。

独居の方は特に話しをする機会が限られる上、食事の用意が面倒になり、ベッドや椅子で大半を過ごしておられる方が数多くいらっしゃいます。そうした方へのヘルパー訪問時には会話を通して出来るだけ声を出し、口を動かしてもらうように心がけています。

義歯が合わない、噛みにくいと訴える利用者さんも多いです。私達ヘルパーの役割として生活援助の調理サービスでは柔らかい食材を使用したり、食べやすい形状に工夫して調理を行なうなど、美味しく食事ができるように個々のニーズに合わせた食事を提供しています。調理の工夫やコミュニケーションを積極的にとることでフレイル予防につなげていきたいと思います。

認知症ケアについて

感情の起伏があり訪問時は穏やかだったのに途中から急にスイッチが入って感情が高ぶってしまう、さっき伝えたことも忘れてしまう、など利用者さんが混乱している状況を目の当たりにしても、私達ヘルパーは冷静に対応していかなければなりません。

今回は、認知症の利用者さんへの対応方法としてユマニチュード技法に焦点を当てました。“あなたは大切な存在、大切に思っていますよ”というメッセージをアイコンタクトや話し方、ボディタッチの技法でどのように伝えていけば利用者さんが安心してヘルパーに委ねてくれるかを学びました。介護に携わる者として自然とこのユマニチュード技法を習得していると感じる部分は多かったです。

最後に、漫画家の蛭子さん自身が認知症になった心境が綴られたコラムを紹介しました。
「認知症だからと特別扱いせずに普通に接して欲しい、今も漫画家の仕事を続け社会とつながっていたい。」という言葉を通して、自分がどう生きるかを大切に、“自分ファースト”で生きているご本人の前向きなメッセージを知ることが出来ました。
今回学んだことを大切に、今後の利用者さんとの触れ合いの中で生かしていきたいと思います。

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