日本は今や超高齢社会、自宅でまた同居していなくても、両親や高齢の方のお世話をされている方は少なくないと思います。
「最近歩くことが大変になってきた」「お風呂に入ってもらうのがひと苦労」「玄関のかまちが高くて外に行くことができない」「物忘れがすすんできた」などなど、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
今回は介護保険について少しお話ししたいと思います。
介護保険制度とは?
介護が必要な高齢者の介護などにかかる費用を社会全体で支援する保険制度です。大部分は保険でまかなわれますから濫用はできず、サービスの利用には一定のルールを伴います。
どんなサービスがあるの?
①訪問介護
自宅にヘルパーさんが来てくれて、清拭や排泄などの身体介護や調理、洗濯、掃除などの生活援助を行います。
②訪問入浴介護
自宅の浴室で入浴が難しい場合、浴槽を積んだ入浴車で訪問して入浴の介助を行います。
③訪問看護
看護師や理学療法士などの専門職が訪問して、病状の観察や療養上のケアや機能訓練を行います。
④通所介護(デイサービス)
デイサービスセンターなどに通い、入浴や食事の提供、機能訓練などを受けます。(送迎あり)
⑤通所リハビリテーション(デイケア)
老人保健施設などに通い、理学療法士や作業療法士などによる機能回復訓練などを受けます。(送迎あり)
⑥認知症対応型通所介護
認知症の高齢者が小規模で家庭的な環境の下で入浴、排泄、食事等の介護や機能訓練などを受けます。(送迎あり)
⑦小規模多機能型居宅介護
身近な地域にある小規模な施設で、「通い」のサービスを中心に利用者の状態や希望に応じて「訪問」や「泊まり」のサービスをうけます。
⑧短期入所サービス(ショートステイ)
特別養護老人ホームや老人保健施設などに短期間入所し、介護や日常生活の世話、必要な機能訓練を受けます。
⑨福祉用具貸与
車いす、電動ベッド、床ずれ予防用具、歩行器などのレンタルをしてくれます。
⑩福祉用具購入費の支給
ポータブルトイレやシャワーいすなどの特定の福祉用具を購入する費用の一部を支給します。
⑪住宅改修費の支給
自宅の手すりの取り付けや段差解消などの費用の一部を支給します。
介護保険を利用するにはどうすれば良い?
①「あんしんすこやかセンター」または「えがおの窓口」で介護保険の申請を行います。
※本人や家族が直接、区役所へ訪問し申請もできます。
②市町村から委託を受けた認定調査員が自宅にうかがい、身体状況等についての聞き取り調査を受けていただきます。
③主治医に医学的見地からの意見書を作成してもらいます。
※主治医(かかりつけ医)は必ず必要となりますので注意してください。
④要介護(支援)認定通知が自宅に届きます。
※申請から認定結果がでるまでにおよそ30日かかります。
⑤要支援認定(要支援1、2)の場合→地域包括支援センター(あんしんすこやかセンター)
要介護認定(要介護1~5)の場合→えがおの窓口(指定居宅介護支援事業所)
※上記事業所で担当ケアマネジャーが決まりましたら介護サービス利用についてのご相談をさせて頂いたうえでケアプランの作成となりサービスが開始となります。
※詳細は市町村で発行されています「介護保険のあらまし」をご参考下さい。
費用はいくら?
介護サービス利用の費用については、原則サービス費用の1割負担となります。ただし所得に応じては2割負担となる方もいますので注意してください。
※詳しくは担当ケアマネジャーにご相談ください。
あなたのお父さんは介護保険を申請していますか?
介護に困っていらっしゃる方、あなたのお父さんは介護保険を申請していますか?
65歳以上、また病気によっては40歳以上から介護保険を申請することができます。
細かな規制はありますが、サービスをうまく活用することで住み慣れた自宅での暮らしが継続でき、また介護するあなたの生活も継続することが可能となります。
介護のコツは自分だけで抱え込まないことです。
介護保険サービスだけでなく市町村独自のサービスもあります。
お困りの方は一人で悩まず、思い切ってお近くのケアマネジャーに相談してください。