寒い時期には転倒にご注意!!

新年あけまして おめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

本年度もみどり病院3階病棟スタッフ一丸となって頑張っていきたいと思っております。
1月になると寒い日が続き、外出を控えたくなることもしばしばですよね。
朝、布団から出たくないこともよくあります。
こんな寒い時期には、筋肉が委縮し、可動域も縮小してしまい、少しの段差でつまずいてしまったりして転倒し、骨折を起こしやすくなってしまいます。
今回は、この時期に多い大腿骨頸部骨折について少しお話したいと思います。
大腿骨頸部骨折は、高齢化に伴い近年増加している骨折のひとつです。
原因としては、骨粗しょう症、脳血管疾患の後遺症後による肢体不自由・体幹バランスが不安定となり、転倒を起こしてしまうことが多くみられています。
男女比としては、2:8と圧倒的に女性に多く、特に閉経後の女性はホルモンの分泌が低下し、骨密度を低下させるため、若くても骨折を起こすリスクが高いといわれています。
大腿骨頸部骨折には、①大腿骨頸部骨折 ②大腿骨転子部骨折 ③大腿骨骨幹部骨折 ④大腿骨顆部骨折があり、骨折の部位によりそれぞれ異なった手術の方法で整復術が行われます。
特に高齢者の方の骨折には①と②が多く、当院でも手術が行われています。
①に対しては、観血的骨接合術(スクリューやハンソンピンなどで固定をする方法)や人工骨頭置換術(大腿骨に人工骨を埋め込む方法)があります。
②に対しては、ネイルプレート法やガンマ型髄内釘法といった手術が行われています。
術後は翌日よりリハビリが開始となり、できるだけ早期に元の生活に戻れるように車椅子に移る練習、立つ練習、歩行練習が始まります。
リハビリ訓練を繰り返し行い自立に向けて支援を行っていきます。
数週間から1ヶ月のリハビリを行い、術後の感染症や合併症がなく経過すると退院となります。

先日、当院を退院し、リハビリに来られていた患者さんとお会いする機会がありました。
現在は、まだ杖を使っての歩行ですが、しっかり歩けるようになったと笑顔で話されていました。
退院後は筋力をつけるために散歩を日課にされているそうです。
「看護婦さんも散歩してみたら?気持ちええで」
そういえば、患者さんには、転倒予防のために環境を整えたり、「運動が大切ですよ」と伝えたりする側にいるばかりですが、自分の健康にと言われれば、何ができているかなあと、ふと考えてみました。
私も、寒さに負けず、定期的に散歩を日課にしてみようと思う今日この頃です。