薬剤科より「みどりをくすりの輪でつなぐ」

20151026_pharmacy_01

みどり病院ホームページをご覧のみなさま、はじめまして!!
みどり病院薬剤科の広報を担当いたします。薬剤師の能勢 悠介(のせ ゆうすけ)と申します。

さて、私たち薬剤科は「みどりをくすりの輪でつなぐ」をコンセプトに病院と地域の皆様のつながりをテーマに、薬剤師ならではの情報発信をしてまいりたいと思います。

ところで、皆様は薬剤師という職業をご存知でしょうか。

私たち病院の薬剤師は医薬品の専門家として、患者さんのもとへ日々薬を届け、また院内への医薬品の供給と管理を業務としています。
病院を構成する様々な部署は、その専門知識を生かして日々患者さんの治療にあたっていますが、実はほとんどの部署が薬剤科と何らかのつながりをもって業務に取り組んでいます。

というのも、薬剤師は患者さんを治療するための医薬品だけでなく、検査のための造影剤、消毒薬、さらに薬の情報まで、それらすべての流れはまさにみどり病院と患者さん、地域が一つの輪になってつながっていると思います。いくつか治療以外に用いられる医薬品について、簡単にご紹介しましょう。

病院でCT造影なる検査を受けたことがありますか?
みどり病院はCT造影検査の中でも心臓(冠動脈)CT検査に力を入れており、血管を映し出すための造影剤と、血管を拡張させるためにミオコール®というお薬が使われます。
この造影剤とミオコール®を使う時に“同時に体の中に存在してはいけないお薬”の組み合わせがいくつかあります。これを併用禁忌と言います。
検査の時の併用禁忌は、医師をはじめ、看護師さんや技師さんもチェックしております。検査の数が膨大なため、薬剤師は直接チェックしていませんが、看護師さんや技師さんが確実にチェックできるような情報提供を行っております。次々と新しいお薬が発売されるため、情報のアップデートも薬剤師の重要な仕事です。

検査と言えば、みどり病院は内視鏡検査にも力を入れております。
内視鏡検査では胃の運動を抑えるためにブチルスコポラミン臭化物やクグルカゴンといった医薬品が用いられますが、副作用や患者さんの罹患している疾病によっては使えないこともあります。
消化管の運動は検査の妨げになりますので、そういった際に用いられるのがペパーミントオイルというものです。実はこれは薬剤師が手作りしています。
もちろん医療の現場で、患者さんに用いられるので品質はみどり病院薬剤科が保証します。
ペパーミントの名の通り清涼感が売りの一つです。

医薬品は同じ高血圧の患者さんでも、その人に合った降圧剤(血圧を下げる薬)というものがあります。さまざまな疾患を持つ患者さんとお話しする中で、薬剤師はその人に合った薬を使ってもらえるよう医師と話し合いながら、業務に取り組んでいます。

来月からの記事では、輪でつなぐ薬剤師の仕事について、みなさまが服用している薬に関する情報や、意外な場所で働く薬剤師についてなどなど、縁の下での活躍をご紹介し、みどり病院と患者さん、地域のつながりを感じ取っていただけたらと思います。