皆様いかがお過ごしでしょうか?
昨年の夏は例年以上に暑さが厳しく、また、突然冬が訪れたような異常気象で、体調を崩された方も多かったのではないでしょうか?年末年始もインフルエンザとコロナが蔓延しており、発熱外来を受診される患者さんが多数来院されております。
楽しいはずのお正月のイベントや、久しぶりの帰省も、体調不良のため寝てばかり…は辛いですよね。体調管理に心掛け、常に元気でいたいものです。
さて、私の実家には母が一人で住んでいます。
母は、50代後半頃から関節リウマチを発症し、定期的に通院し処方をして貰っています。その薬の中に一包化出来ない薬が有る為、私は母の様子を見に行くついでに、飲み間違いや飲み忘れが無い様に、朝と晩に服用する薬をホッチキスで止めて準備をしています。
先日私はその薬の準備をする為に、私の孫二人を連れて実家へ行きました。母から見るとひ孫です。上は5歳の男の子、下は3歳の女の子です。80歳を超えた母はひ孫たちの動きを目で追う事しか出来ません。どれだけバタバタしても、大声を出してもニコニコしてひ孫達を見ています。
私が子どもの頃は、バタバタしたり大声を出すと「近所迷惑だ」と、よく怒られたのに、歳をとって丸くなったな…と思いながら私はいつものように薬の準備をしていました。そろそろお昼が近くなったので、「お昼ご飯何が良い」と聞いたら、孫たちは「ポテトが食べたい」と言いました。子どもアルアルのお昼の定番、マクドナルドです。
すると母もすかさず「おばあちゃんも、マクドナルド食べたい」と答えます。そう、母は大好物のトップ5に入るくらいマクドナルドが好きなんです。それも毎回フィレオフィッシュ!フィレオフィッシュとコーラの組み合わせが定番なのです。母は足が大分弱いので、私と孫達で買いに行き、実家で食べる事にしました。買い終わって実家に戻り皆で食べ始めました。
孫と私は床にテーブルを出し三人で、母は椅子の有る台所のテーブルで食べていました。いつもは食べ終わる迄立ち歩かない5歳の孫が食事の途中で立ったので「どこ行くの?」と私が尋ねると、「おばあちゃんが困ってる」と言います。
台所の方を見ると、母が下に落ちた物をなかなか拾えずにいました。孫はその事に気づき母を助けるために台所へ行ったのです。孫は落とした物を拾って母に渡し、母が「A君ありがとう」と声を掛けると、「また何か落としたら僕に言ってね」と答えました。母は「優しくていい子に育ってくれて嬉しい」と喜んでいました。
そんなちょっとした優しさで、おばあちゃんを助けてあげる事が出来た孫の成長を私も嬉しく思いました。母にとって、今までに無い美味しいフィレオフィッシュになったのでは…と思います。お昼も食べ終えて、私は孫と実家を後にして私の家に戻りました。
孫達がお昼寝タイムに入った後で、今日のやり取りを思い出し、ふと自分の事を振り返った時、私は周りの人達や患者さんに優しい気持ちや寄り添う気持ちを持って居るのだろうか?と疑問が湧きました。
自分が忙しくバタバタしている時も待合ホールに目配りや気配りが出来ているのだろうか?
5歳の孫が、困っているおばあちゃんの事に気づき行動に起こせているのに自分はどうだろう?
孫から教わる事も有る、という事に気づかされた一日でした。
先日入院患者さんがリハビリに行く為に、私と同じエレベーターに乗って来られました。その患者さんから「お姉さん、ここに長く働いてる人やね」と声を掛けられました。「でもわしは40年通ってるんやで」と。私よりみどり病院のベテランさんでした。
この患者さんは私の顔を覚えていてくれていたと思ったら、すごく嬉しい気持ちになりました。ほんの数秒の会話でこんなに元気を頂く事も有るのだと思いました。
孫から教わる事、患者さんから頂くお言葉を思い出し、これからも自分なりに患者さんに気配り・目配り、お声かけ等、自分が良いと思う事を続け、患者さんに「みどり病院に来て良かった」と思って頂ける様に、日々の業務を取り組んで行きたいです。